第18話
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調べ尽くしても救えなかった。
ならばこそ、アウレオルスはカインの末裔の力に頼る事にした。
その力を手に入れる為なら何でも裏切り、何でも利用する、吸血殺しさえも手に入れる。
そう新たに決意した時だった、後ろの扉からゆっくりとこちらに近づく足音が聞こえた。
アウレオルスはすぐに音の方に振り返る。
あの魔術師が来たのか?、否、それはありえない。
なぜならあの魔術師はさきほど入ってきた別の侵入者と合流して、こちらに向かっているのをすでに確認している。
此処に辿りつくのはもう少し時間がかかる。
なら、生徒なのか?、否、これも違う。
生徒には暗示をかけているので此処には絶対に来ない。
無論、教師も同様だ。
この「三沢塾」の中を自分の意志で行動できるのはアウレオルス、姫神だけだ。
そして姫神はアウレオルスの目の前に立っている、インデックスは黒檀の机で眠っている。
なら誰なのか?、アウレオルスは考えある一人の侵入者を思い出す。
禁書目録の後に入ってきた最後の侵入者。
だが、これもありえない。
なぜならその侵入者がいた棟はグレゴオリ聖歌隊の聖呪爆撃が、直撃した棟の真横にある棟に居たのを確認している。
「元に戻れ」と言ったがそれは侵入者が入ってくるまでの所まで「元に戻る」という意味を込めた。
この棟はグレゴオリ聖歌隊の聖呪爆撃を受けていないので、あの魔術師が生きているのは分かる。
だが侵入者がいた棟は確実に崩壊したので、あの侵入者が死んでも生き返る事はない。
もし、仮に生きていたとしてもその動向を感知できない訳がない。
「三沢塾」は彼の領域なのだから。
なら、一体誰だ、とアウレオルスが考え足音の主がアウレオルスの視界に現れる。
「貴方は・・・・」
姫神は現れた人を見て驚いている。
そこには麻生恭介がゆっくりと歩きながら部屋に入ってきた。
「なぜ、貴様が此処にいる。
必然、この「三沢塾」は私の領域。
侵入者の動向は常に頭に入っている。
貴様は隣の棟にいてグレゴオリ聖歌隊の聖呪爆撃を受けた筈だ。」
アウレオルスは答えの分からない問題の答えを聞くかように麻生に問いかける。
「その通り、俺は確かにお前のいうグレゴオリ聖歌隊の聖呪爆撃を受けた。
さすがにあれクラスの魔術は空間の壁では防げない。
だが一瞬くらいは持ちこたえてくれた。
俺はその瞬間に自身の周りに「歩く教会」クラスの結界を張って、グレゴオリ聖歌隊の聖呪爆撃をやり過ごした。
後はお前に動きを探られないように、俺の持ち物か何かにルーンの刻印を刻んで存在を隠していただけだ。」
淡々とアウレオルスに答えを教える。
ルーンを使えばそれを使用した魔力の痕跡などは残
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