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【魔法少女リリカルなのは】魔導師を辞めた高町家の男
第九話 卒園式とはパパが必死に頑張る行事でもある by隼人
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きっと、また電話でなのはの成長を俺が話す事になるんだろうな。
卒園式が終わり、幼稚園の前でなのはと一緒に記念撮影をしているところだ。
「パパ!」
なのはが俺を呼び、なのはの下へと行きカメラで二人の写真を撮る。
なのはは俺の腕にしがみ付き、嬉しそうに笑顔で写真に写った。
証書を入れた黒い筒を大事そうに両手で持ち、俺の横でピョンピョン跳ねるツインテールをしたなのはがスキップしながら我が家へと帰宅する。
「ねぇ、パパ?」
「なんだ?しょんべんか?」
「違うの!」
頬をぷんぷんと膨らませて怒っているなのは。
この顔も随分と見慣れたものだ。
「今まで育ててくれてありがと♪」
「なのは……」
「パパ大好き!」
俺は、今日以上に嬉しかった事はないだろう。
自分が愛する娘から『大好き』と言われれば嬉しくないわけがない。
なのはの言葉はこれまで何度も聞いてきたが、今日はいつもと全然違う。
どんな事を言われても全部嬉しくて嬉しくて、涙が出てきそうになる。
こうやって、大きくなっていく人の姿に俺は感動した。
俺も、この世界のみんなも誰かに愛されてここまで育ってきたんだと思えた。
今までありがとう。
そう、俺を見てくれた人たちへと感謝の気持ちを贈る。
そして、これからもよろしく頼むと我儘も思ってみた。
「あぁ!パパ泣いてる!」
「ち、違うわい!これは、なのはが苛めてくるからで嬉し泣きとかじゃないからな!」
「ふぇえ!?苛めてないよ!!」
なのはは俺の事を泣かしてくる。
なのはを見ていると涙が止まらないのだ。
「うぅ……うぅ……なのはが、なのはがあああああ」
「パパぁ!?だ、大丈夫なの!?」
涙を堪えて、なのはの頭にそっと手を置く。
随分と高くなったなのはの頭の髪の毛をふさふさと触る。
なのははいつも通りの反応で身体をクネクネしており、嬉しそうだ。
「背が伸びたな。髪もこんなに立派になって」
「えへへ、いつもパパに撫でられてるからだよぉ♪」
「そうか、それならもっとたくさんしてやれば良いのかな?」
「うん!」
昔を思い出す。
桃子姉ぇの髪を櫛で梳いてあげていた頃の事を。
なのはは成長していくにつれて桃子姉ぇの面影が強くなっている。
流石、親子!って思えるほどだ。
「パパ!なのはね、パパにプレゼントがあるの!」
「プレゼント?」
「うん♪欲しい?」
なのはのプレゼントか、今までたくさん貰っていた
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