第85話 ハムさん冀州に現る
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って! あいつ何かしたのかい?」
「天の御使いを語っていたので本来は死罪なんだが、桃香の懇願と最近は名乗っていないというので労役で見逃すことにした」
私は胃を擦りながら言いました。
「あいつ・・・・・・、な、なんてことを。ごめん。ごめん。正宗君、本当にごめん!」
白蓮は頭を何度も頭を下げました。
「白蓮、君があやまることじゃないだろ。ほら、頭を上げて。桃香の件より、今日、私のところにわざわざ尋ねてくれた件を教えてくれないかい」
私は白蓮を慰めながら、優しく言いました。
「そうだね・・・・・・。痛っ、桃香の件は忘れるよ」
白蓮は胃が痛いのか数分程、胃の辺りをさすっていました。
「正宗君のところを尋ねたのは黄巾賊討伐の戦勝祝いをしにきたんだ」
顔色の悪い白蓮は私に言いました。
「胃が痛いのかい。白蓮、私に少し診せてくれないか」
「正宗君は医術の心得があるのかい。できればお願いできるかな」
私は白蓮が可哀想になり、彼女の側にくると屈んで、彼女の胃の辺りに手を当て、治癒能力を使いました。
「えっ、あ、あの、正宗君、何を?」
私の行動に白蓮は顔を紅潮させ酸欠状態の魚のように口をパクパクさせていました。
「黙っていてくれ。直ぐに良くなるから」
私は白蓮を制止して、力を流し続けました。
「あれ、胃の痛みが取れた・・・・・・。正宗君、何をしたんだい?」
「特別な治療方法だから、白蓮にも教えれないな」
私は微笑みながら言いました。
「秘密の治療方法? 何にせよ。正宗君、ありがとう」
白蓮は笑顔で応えました。
「どういたしまして。それより幽州からわざわざ戦勝祝いに来てくれてありがとう。ゆっくりしていけるのかい」
「私が来たかったから来たから、正宗君は全然気にしないでいいよ。ゆっくりしたいのは山々なんだけど、仕事が溜まっているから直ぐに帰らなくちゃいけないんだ」
白蓮は凄く残念そうにいいました。
「良い人材はいないのかい?」
「幽州の田舎に来てくれる優秀な人物はそういないから」
私は白蓮の言葉を不憫に感じ、提案をしようと思いました。
「直ぐにとはいけないけど、私が人材を何人か紹介しようか?」
「そんな悪いよ」
白蓮は私の申し出を断りました。
「そう言わずに。私は白蓮のことを家族と同じに思っている。それに幽州の人々は異民族との戦闘で、土地は荒れているんじゃないのかい。私は少しでも幽州の人々の生活が楽になれば思っている」
私は真剣な表情で白蓮に言いました。
「正宗君・・・・・・。う、うう、ありがとう」
白蓮は私の言葉に感動したのか泣きじゃくっていました。
揚羽と冥琳は白蓮
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