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戦国異伝
第十八話 道三の最期その四
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「あれか。甥のか」
「そうよ、慶次よ」
 前田はこう言って滝川に対してにやりと笑ってみせた。
「あ奴だけは殴らぬと中々気が済まぬ」
「そういえばこの出陣ではまだ喧嘩をしておらぬな」
「うむ、そういえばそうだな」
 前田は今度は佐々の言葉に応えた。
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