第一層クリアにて
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だの仏さんか、ゲイに決まってる!!!
オープンなりむっつりに多少の喜びの違いはあれど、嬉しい事には変わりがない筈だ!!」
大変長くなったが、つまり『諦めろ。』それしかない。
俺はこっちを縋るように見てくるキリトに、悟りきった顔で右手の親指をぐっと差し出し、諦めろと口パクで答えた。
キリトは、「おいおい、嘘だろ・・・」みたいな顔をしてこの世の終わりのような感じでその場に崩れ落ちる。
そして無情にもアスナ《阿修羅》がきて、物凄いイイ笑顔をキリトに向け、首をつかまれ引きずられていく。
俺は遠い目でキリトをしばらく眺めていた。遠くから聞こえる「ちくしぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」という叫び声は、幻聴だと信じたい。
そしてふと思う。そう言えばあいつ今日ボス倒したし、今日のヒーローあいつじゃね?
そのヒーローが手荒い歓迎を今受けているであろうことに、今更ながら少し気の毒に思えた。
そう思いながらふと横を見ると、何故かサヤが顔を茹でだこのように真っ赤にさせながら涙目でこちらを見ていた。どうしたんだ一体?
不思議に思っていると、丁度隣にいたスキンヘッドの斧使いがこう口にした。
「お前さんさっきの台詞、心の声漏れてたぞ」
という。へっ?心の声?なんの事だ一体・・・!?
・・・!?っとふと一瞬嫌な予感が頭をよぎった。
出来れば当たって欲しくない予感だが、一応聞いてみる。
「ちなみに何て言ってた・・・・?」
最後の望みでそう言うと、その望みをあっさり断ち切るように言った。
「そこの嬢ちゃんの事ベタぼめしてたぞ」
「のぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!?」
思わず俺はそう叫んでいてしまった。
そしてふいにサヤと目が合う。
「・・・っ!?」「・・・ッ!?」
お互い同時に視線を逸らしてしまう。
数秒か数分、いやもしくは数時間。それぐらい時が経つのが遅く感じていた。
はっきり言って非常に気まずい。
ここは男として先に話し掛けようと思い、声を掛けた。
「あ、あの・・・・・・」
「は、ひゃい!」
・・・・噛んでる。めっちゃ噛んでるよサヤ・・・。
まぁでもそのおかげで、緊張していたのが多少ほぐれた。俺は何時もの如くサヤに話し掛ける。
「まぁ、そのえーと、・・・ごめんな?」
「ふ、ふぇっ・・!?」
・・・ヤバい。一瞬おたおたする小動物が背後で見えた気がしたが、気のせいだと信じたい。
気を取り直して続ける。
「何か気に触ったかと思ってね・・・」
「い、いや全然そんな事ないですよ!!それに・・・(嬉しかったですし)」
「それに?」
「い、いやなんでもないです!それにもう
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ