第十二話 三国の盟約その九
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
り」
そこからであった。
「そしてその碗の中にです」
「何があった」
「何と紙が入っておりました」
そうだったというのである。
「そしてそこにです」
「何か書いておったか」
「はい、ご馳走様と」
こう書いてあったというのだ。その紙には。
「そして目の前には童の様に腹を抱えて笑うあの男がおりました」
「して怒ったのか」
「この手で何発も殴ってやりました」
そうしたと。怒りを抑えながら語る。
「そうしてやりました」
「ははは、爺は相変わらずだのう」
「相変わらずなのはあの男です」
「慶次がか」
「左様です、ああした悪戯をするなどとは」
「叔父である又左を水風呂に入れて大喧嘩になってもおるしな」
「どうしてああなのか。殿が行儀というものを身に着けられぬから下の者も乱れるのです」
平手が怒るとであった。信長は笑いながら返す。これはいつも通りであった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ