第十二話 三国の盟約その一
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だ。こう言ったのである。
「専横を極める信玄を放っておけというのですか」
「いえ、そうではありません」
それは違うというのである。
「ここはです。民の為です」
「民の」
「左様、戦があり困るのは民です」
その彼等だというのである。
「民をあまり困らせてはなりません。そして」
「そして?」
「上杉殿は何の為に戦われていますか」
このことを彼に問うたのである。
「それは何の為でありますか」
「無論義の為です」
謙信の問いはそれしかなかった。
「その為にです」
「その義は民の為ですね」
「むっ」
その言葉にだ。謙信は止まった。
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