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戦国異伝
第十一話 激戦川中島その十四
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るというのであった。
「ですから」
「蛟龍か。わしは最近そう言われておるな」
「甲斐の虎、越後の龍。そして相模の獅子と並んで」
「そうじゃな。わしも知られてきたのか」
「おそらくは。では」
「うむ、蝮に会おうぞ」
 こう話してであった。二人で夕焼けを見るのだった。日は落ちようとしている。だがそれは新しい夜明けのはじまりでもあった。信長はその夕焼けの中にそれを見ていたのだ。


第十一話   完


             2010・10・1
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