若葉時代・木の葉編<前編>
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んだ音。
資材を運ぶ力自慢の男達に、差し入れを持っていく若い女の子達。
――徐々に単なる逗留地から、里と呼ばれる様な空間に成っていくのだろう。
「柱間様〜。お仕事が終わったなら、一緒に遊ぼうよ。おれ達、柱間様が帰ってくるの待ってたんだぜ」
「そうそう! ね、柱間様。またお話しして!」
子供達から服の袖を引っ張られて、無邪気な表情で強請られる。うわぁ、やっぱりこの年頃の子供達って可愛いなぁ……こっちの心が癒されるわぁ。
熱烈なコールに、桃華が困った様に眉を顰める。
どうしよう、この後も仕事が待っているってのに……心が揺らぎます。
「だめじゃ。柱間殿はこれより先に大事な話をせねばいかんのでな。また次の機会にせよ」
「ええ〜、そんなぁ! この前も同じ事言われたよ」
名残惜しいけど、やっぱり仕事を後回しにしちゃいかんよね……。あーあ、遊びたかったなぁ。
「柱間様!」
「冗談、冗談。ちゃんと仕事するから、そんな怖い顔しないでよ、桃華」
名残惜し気に子供達の姿へと視線を送っていたら、きりりと眉を吊り上げていた桃華。
真面目に仕事します、真面目に。
にしても、千手内での私への信頼って、こういう事に限ってえらく信用が無いんだよね。昔散々仕事すっぽかしたせいかしら? だとすれば由々しき事態だな。
桃華と一緒に千手の邸へと向かう途中、そんな事を考えました。
「木の葉隠れ……?」
「そう、木の葉隠れの里。どうでしょう、いい名前じゃないですか?」
頭領達を集まっての談義。その際に、兼ねてから考えていた名前を挙げてみる。
これからここは一時的な逗留地ではなくなり、里へと変わる。そのためには里の名前が必要だろう。
「他にも色々と案がありましたが、これが一番いい名前じゃないかな? と思いまして」
逗留地のあちこちに設置した箱にこの新しい里に付ける名前を投票してみれば、その中の一枚に【木の葉隠れ】と書かれた紙があったのだ。
他にも色々と気になる物はあったのだが、これが一番しっくりと来た感じがした。
「それに、これだったら連合のマークにも相応しいですし」
前々から使用している連合に所属した事を示す、渦を巻いた葉っぱの模様。
これらは既存の一族を示す家紋とはまた違う、新たに始まった複数の忍び一族同士の『里』に相応しい、新しい名前と新たな紋になるだろう。
「いいのではないか? 悪くない名前だと思うが」
一番に口を開いたのは、意外な事にマダラだった。
いつもは全員の意見が纏まってからしか口を開かないマダラがいの一番に賛成を示した事に、他の頭領達も驚いた様な顔をしている。私も同じだけど。
「オレもマダラ殿と同じだな。こいつの事だ、一番最初
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