第89話 ミッド襲撃
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『君のおかげで、いいデータが取れてるよ。わざわざ爆発の威力を上げたのも正解だった。ミッドの街は大混乱だよ』
「そう、それは良かったわね」
『一つ誤算だったと言えばバルトマンと戦わない事かな?せっかくバルトマンに新たな力を与えたのに無駄になってしまった。結構復讐に燃える君とバルトマンの戦いも楽しみにしていたんだよ?それなのに全く………まあ仕方がない、本当は壊れそうだから使いたくなかったんだが、彼女の奥の手を使わせてもらう事にしたよ』
「………奥の手?」
そう呟きながらリンスの方を見るシャイデ。
リンスは助けを求めるようにシャイデを見ている。
『簡単に言えばレリックコアを使った強制強化。大人になったことには驚いたが、まあ表記上には問題無い』
「………リンスはどうなるの?」
『おや?もしかして愛情でも湧いたのかい?自身の復讐のために小さい女の子に洗脳までした君が?』
「!?」
苦しみながらも驚いた様な顔をするリンス。
「お母様………」
「………本当よ、私はあなたの本当の母じゃ無いわ」
「えっ!?」
「私はあなたを洗脳し、母親と思わせて、自分の復讐の手伝いをさせた女よ」
「お母様………」
『どうだい?今まで信じてきた人に裏切られた気分は?苦しいだろ?辛いだろ?』
「でも駄目………この力は………」
『さあ解放するんだ!そうすれば全てから解放されるよ?』
「で、でも………」
『君をもう大事に思ってくれる人なんて誰もいない。そんな世界壊して、優しい世界を作ろうじゃないか!!』
「優しい………世界………?」
『そう!誰も君も裏切らない幸せの世界。そこになら君の本当のお母さんもいるよ?』
「お………母様………?」
『さあ破壊するんだ!世界の全てを!!』
「ウワアアアアアアアア!!!!」
大きな絶叫と共に複数の小さな玉出現。
それは一瞬で女性になり、武器を構える。
『ふふふ、完成だ。死ぬことの無い不死身の兵士。冥王のマリアージュの進化、不死身の兵士達が!!』
その女性達が一斉にバルトマンに向かっていく。
『君も嬉しいだろ?不死身の兵士なら君も思う存分戦えるよ?』
「まあな。それに今の俺は退屈で仕方がない………どんなものか楽しませてもらうぞ!!」
そう言ってバルトマンは大きな戦斧を肩に担ぎ、不敵に笑った………
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