第百八話 茶の湯の南蛮人その十
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うじゃな」
信長はフロイスからそのカステラの話を聞き楽しげな笑顔になった。
「では楽しみにしておこう」
「そういえば織田殿は甘いものがお好きでおじゃったな」
「左様、実は大好きでござる」
その笑顔のまま近衛にも答える。
「果物も好きでありますが」
「では柿や蜜柑は」
「西瓜や枇杷もでございますが」
「好きでおじゃるか」
「実は目がありませぬ」
そこまで好きだというのだ。
「いや、甘いものはよいでござるな」
「そうですな。しかし酒は駄目でしたな」
「あれを飲むと頭が痛うなってしまいます」
「ほほほ、そうでおじゃるか」
「わしは酒には勝てませぬ」
飲めないということも言う。実際に信長はこれまで酒を口にしたことはおろか杯として手にしたことも滅多にない。
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