第88話 動き出す者達
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『そうですか?ならいいんですけど………』
「今日連絡したのは一応伝えておこうと思ったからだ。じゃあそっちでゆっくりしとけ」
『ありがとうございますゲンヤさん』
そこで通信が切れ、通信していたゲンヤ・ナカジマは自分の椅子に深くもたれ掛かった。
「ふぅ、俺も久しぶりの休みだったんだがな………」
自分のデスクの上に置いてある写真立てを取り、写真を見る。
そこには青い髪の女性とその娘なのか5歳位の女の子と3歳位の女の子が笑って写っていた。
「スバルは怒るだろうな………はぁ………」
誰もいない一室でゲンヤのため息が
大きく吐かれた………
「ああ、分かった、準備しておく」
「お兄ちゃん、誰から?」
「ん?ああ、ウォーレンの元相棒からだよ。さて、飯にしようティアナ」
そう言って通信機を置き、自分の席に座るティーダ。
「お兄ちゃん、明日の事なんだけど………」
「あ、ああ済まない。さっき管理局から連絡があって急に仕事が入っちゃたんだよ………」
「じゃあ買い物は!?」
「また今度って事で」
そう言ってティーダは妹に対して深々と頭を下げた。
そんな兄を見て、不機嫌になりかけていたティアナも苦笑いして兄の頭にチョップを落とした。
「痛っ!?」
「それで勘弁してあげるから次こそ約束は守ってね」
「………ありがとうティアナ」
その後も2人の楽しい食事は続いた………
その日の深夜………
「………バルトマン・ゲーハルト」
その声の主をバルトマンは聞いたことがある。
かつて自身のデバイス、バルバトスを渡した張本人でもあり、冥王教団とのパイプとして動いたのもこの声の主である。
「迎えにきたよ」
「………」
目隠しをしている為、誰なのか分からない。
しかも囚人に着けるマスクのせいで声を出すこともできない。
「君にやってもらいたい事がある。君を殺したい女性がある方法を使って君を襲ってくるだろう。その方法は私の研究成果でね、どれくらいの出来かを調べて見たいんだよ。だから君にこれを………」
そう言って声の主が取り出したのは赤い玉。
それは直接バルトマンの左胸に飛んでいき、そのまま左胸に突き刺さった。
「!!?」
「大丈夫、体に害はないよ」
しかしバルトマンにはその言葉も耳には入ってなかった。
なぜなら………
(力が沸き上がってくる!!今すぐにでも破壊してぇ!!殺してぇ!!)
自身の体の変化で頭が一杯になっていたからだ。
「ふふ、やっぱり君はレリックとも相性が良いみたいだね、だけど今すぐに行動されても面倒だからロックさせてもらうよ」
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