第87話 零治の過去 3月10日
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』
「あれ?ティアナちゃん?駄目兄貴はどうした?」
こりゃあもう決定だな………
『いきなりお仕事が入ったって急いで出て行っちゃった………』
「マジかよ………なあティアナちゃん、俺のデバイスの事でティーダの奴、何か言ってなかったか?」
『う〜ん………あっ!?そう言えばお兄ちゃん昨日、デバイスの完成が4月頃になるって唸ってたよ。またアイツに利子を付けられるって事も言ってたと思う』
「アイツ………まあそれだけ聞ければいいや、ありがとうティアナちゃん」
『うん、ばいば〜い』
端末を切って、しまう先輩。
真顔でこちらを向いて、
「俺のデバイス間に合いそうに無い………」
淡々と言ったのだった。
「………はぁ。まあ良いわ、そのデバイス貸して。私が修理しておくわ」
「お願いします………」
あれだけ言ったのに結局頼る始末。
先輩かっこ悪………
新暦66年3月10日………
「やっと終わったわ。だけど完全には修復出来なかったわ。どんだけ古いデバイスなのよこれ………」
「オヤジの形見でな、結構いいデバイスだったからずっと使ってたから仕方ないさ」
「そんなに古いデバイスだったんですか!?」
今思うと半年以上の付き合いになるのに先輩の過去とか知らないな俺………
オヤジの形見と言ってる事からも結構複雑な過去を持ってそうだけど。
「まあな、まあ使えるだけ助かるよ、ありがとうシャイデ」
そう言ってシャイデからカード型デバイスを受け取る先輩。
そして直ぐ様セットアップした。
今まで使っていた双銃が一回り大きくなっている。
特に銃身が長くなっていて。そのまま打撃武器で使えそうだった。
「ちょっと改造したわよ。銃身を少し長くして、その分、魔力弾の速度と近戦での相手の攻撃に対応できるようにしたわ」
「おお、そりゃあ助かるわ」
嬉しそうに展開した双銃をクルクル回す先輩。
その後も確認するように色んな動きをする。
「うし、違和感も無し!それじゃあ行きますか?」
「そうね、案内するわ。そして私も今回は同行するからね」
「シャイデも!?戦えるのか?」
「バカにしないで零治、私だって執務官なのよ?ランクだってAA+あるし」
そうこの人一応執行官だった。
「ん?だったら何で今まで戦わなかったんだ?」
「えっ?だってお金を払ってるし、2人は強いから問題無いかと………」
「そう言うのは建て前で………?」
「戦うのが面倒だった!」
そう言って先輩とハイタッチする2人。
もうノリなのか訳分からん………
「さて、冗談はこれくらいにしてそろそろ行こうか」
「ええ案内するわ、
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