第87話 零治の過去 3月10日
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もし奴らがやってきたらまた俺が皆殺しにしてやるさ」
「でも管理局の奴らが此処に気づいてアルカンシェルでも撃ってきたら………」
「それはねえよ、ここはミッドの50Km近くにあるし、撃てば確実にミッドの町も巻き込むからな」
「もうさっさとあの計画を実行した方が………」
「クライアントは後2ヶ月後だって言ってたんだ。早とちりはいけねえぜ」
そう言って男は話しかけた男にデバイスを突きつける。
「わ、分かってますからデバイスを下ろして下さい………」
「ふふ、悪ぃ悪ぃ、今からでも高ぶってきてな………あの綺麗なキノコ雲が今度は管理局の本局で見れるんだぜ………ふふ………」
そんな不気味な笑いがとある一室に響いたのだった………
新暦66年2月下旬………
「特定出来たのか!?」
「ええ、まだ少しだけどね。今まで片っ端から色んなテロリストのアジトや組織を潰してきた甲斐があったわ………」
「やってきたのは俺達だけどね………」
「細かい事は気にしない方が良いわよ」
2月の下旬。
シャイデに呼ばれた俺と先輩はいつもの酒場にやって来た。
呼ばれた内容はやっとあの斧のデバイス使い、バルトマン・ゲーハルトの情報を掴んだらしい。
「今まで検挙して貰った中に、あの男のデータがほんの少しだけど残っていたのよ………そして何かやろうとしている事も………それだけしか分からなかったんだけど、ある日付は特定出来たわ」
「日付?」
「ええ、3月14日。この日に何かが起こる、それだけは確かって事よ」
「そうか………3月14日か………」
先輩は自分のカード型デバイスを手に取り、見つめた。
「デバイスがどうかしたの?」
「いや、前の訓練中にガタがきちまって………」
「私が見ましょうか?これでもデバイスマイスターの資格を持ってるし、結構腕利きなのよ」
「いや、このデバイスはもう諦めてるよ。それに新しいのはアイツに任せてるんだ」
「もしかしてティーダ二等空士?」
「えっ!?」
「あれ?俺、零治に一回話したよな?確かシャイデが初めて見に来た時に」
あれ?そうだっけ?
あの時は自分の顔と名前が管理局にバレたって事に焦ってたから耳に入ってなかったな………
しかしマジかよ………まさかティアナの兄と知り合いなのか………
「でも彼下っ端でしょ?準備出来るの?」
「下っ端を舐めない方がいいぜ。というかアイツの知り合いの研究者に特注のデバイスを頼んでいたんだ。………っと取り敢えずどれくらいの出来上がってるか連絡を………」
そう言って自分の端末を出し、ティーダさんに連絡し始めた。
『…………………もしもし?
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