第87話 零治の過去 3月10日
[13/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
…ウォーレン………」
シャイデはそのまますすり泣く事しか出来なかった………
「ディラク様、この機内に転移反応が!!」
「何だと!?」
既に飛行している機内のコックピットで騒ぐ男達。
「まあいい、取り敢えず私達が様子を見てくる。お前は一刻も早く、アジトに迎え」
そう言ってディラクと男1人が転移反応があった場所へと向かった。
「………何泣いてるんだシャイデ?」
転移し終わり、着いた場所は大きな機内の中だった。
旅客機のようだが、席は前の方にしかなく、後ろの広いスペースには何も無かった。
そして、席の後ろの方に、シャイデが転がって啜り泣いていた。
「零治………?ウォーレンは………?」
「先輩は一人で戦っている」
そう言いながらシャイデを拘束していたバインドをビームソードで斬る。
シャイデはフラフラと立ち上がり、コックピットの方を向いた。
「許さない………絶対に許さない………」
着ている管理局の服がボロボロの事から壮絶な激戦だったのだろう。
俺達は何の障害も無かったが、シャイデも方が凄かったのが見て分かる。
「シャイデ、デバイスは?」
「戦闘中に壊れたわ。………だけど」
そう言って取り出したのは白い玉。
「バルディス、セットアップ」
バルディスとはマイスターとしてメンテするのに使うデバイスで俺も何度か見たことがある。
「だけどそれは戦闘には………」
「元々これも戦闘用なのよ。だけどマイスターの仕事をするうちにちょっと弄ったのよ。………零治、私はコックピットの方に行って過去を清算してくるわ。あなたは………」
「俺はベヒモスをどうにかしろ………だろ?」
「うん………」
シャイデはどうも俺に過去の事を知られたくないみたいだ。
………いや、自分一人で解決したいって感じだな。
心配ではあるが、ベヒモスをどうにかしなくちゃいけないのも事実。
俺は俺の戦いを、シャイデはシャイデの戦いをって事だな。
「ありがとう零治………それとなるべく早くあの人を助けに行ってね」
そのシャイデの願いを叶える為にも、俺はシャイデとは真逆の格納庫へ急いで向かった………
「ここか!?」
格納庫に着くと明らかに怪しい大きなコンテナが1つ中心に置いてある。
「あれか?」
『しかしどうします?』
「転移で違う場所に持っていく」
『無理ですね、あんなに大きい物だと絶対に無理です』
「となると………上空で爆発させるか………」
『それしかなさそうですね………』
となるとシャイデをどうにかするか、爆弾を外に落とした瞬間爆
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ