第86話 零治の過去 シャイデとの出会い
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の人間は結局生存者無しらしいし………」
「まあ記録上生存者無しですけど………」
「まあ傭兵の扱いなんてそんなもんだよ」
腕を頭の後ろに組んで感慨深そうに言う先輩。
先輩も昔、管理局絡みで何かあったのだろうか?
「………そういえばあの事件の事を何と言うんでしたっけ?」
「っと確か………」
「ベヒモス事件。あらゆる物を飲み込んだ爆発を見てそう名付けられたわ。ベヒモスってある管理外世界で神話になっている化け物だったり、他の世界では実際に居たとか………まあそれはどうでもいいわね」
会話に入ってきた女性は金髪の綺麗な女性。管理局の制服を着ている。
「………あんた誰ですか?」
「シャイデ・ミナート、管理局の執務官をしてるの、よろしくね生き残りの傭兵さん」
これがシャイデ・ミナートとの始めて出会った瞬間だった………
「相棒………」
「何ですか?」
「運命って………あるんだな………」
「は?」
そして先輩が更に壊れた瞬間でもあった………
「遠慮しなくて良いのよ。これでも執務官のエリートだからじゃんじゃん稼いでるの」
エリートって自分で言う人初めて見たな………
しかも稼いでいるのなら何処か高級な店にでも誘って欲しかった。
「じゃあこのビールとつまみを少々」
「亡霊君はどうする?」
「お茶と適当につまみを」
「分かったわ、済みませんー!」
シャイデが近くの店員を呼び、注文を言う。
ここは傭兵の集まる酒場。
大体の傭兵がここで仕事を探して受注する。
他は管理局からの依頼や個人的な依頼があるのだが、この酒場の存在を知ったのは先輩とコンビを組み始めてからである。
なのでその前までは管理局の依頼をしていたので過酷だったが、酒場に集まる依頼はちょっとしたものから大変なものまで幅広くあった。
傭兵の登録をする際教えてもらえる筈らしいのだが、聞いた覚えがない。
先輩曰く子供だからって嘗められたんじゃないかと言われた。
本当に子供って面倒だ………
「しかし地球の食べ物やお酒が増えてきたわね。私としても地球には知り合いもいるし、好きだから嬉しいんだけど」
「そうなのか?いやぁ、うちの相棒も地球出身の魔導師なんだよ!いやぁ奇遇だね〜!」
そう言ってシャイデさんの手を掴む先輩。
「いや、何で先輩が手を掴むんですか………」
「ふふ、そうね。私達は結構相性が良いのかもしれないわね」
「でしょ〜!」
嬉しそうに言う先輩。
完全に舞い上がってるなこの人………
「相性が良いついでにお願いがあるのだけれど………」
「何ですか?何でも協力しますよ!」
「ベヒモス事件
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