第85話 零治の過去 先輩との出会い
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「何だよ、話が違えじゃねえか………ったく、頼りねえおっさんだぜ………」
顎髭を生やした白髪の男が呟く。
肌の色は褐色で、目付きが鋭い。
「で、そこの2人がここまで来たネズミか?」
「そうみたいです」
「ちっ、使えねえ奴等だ………」
吐き捨てる様に言う男。
「まあ時間までの暇つぶしにはなるか。おい、俺のデバイスを渡せ」
「えっ!?ですがボス!!」
「お前は先に逃げりゃいい。死にたくなけりゃ早く渡して行きな」
そう言って追い払う様に側にいた部下の男を下がらせた。
「さて、誰だか分かんねえが少しは楽しませろよ?地獄に堕ちろ、バルバドス、セットアップ」
男が光に包まれ、自身程大きな斧を担ぎ、漆黒の騎士甲冑を着込んだ男がそこに居た。
「さあ、殺し合いを始めようか?」
男はそう言って俺達に微笑んだ。
『ま、マスター………』
「何なんだよアイツは………」
俺はそんな奴を見て、心底怯えていた。
初めて味わう圧倒的な威圧感、体を硬直させるほどの殺意、そして禍々しく感じる魔力光。
魔法を使い始めてまだ対して経っていない俺にとって勝てる見込みが無い相手だった。
「………コイツはヤバイな」
先輩も額から冷や汗が流れていた。
直感からコイツは危険だと感じたのだろう。
「先輩………」
「気張れよ、援護をする余裕も無さそうだ」
そう言った瞬間先輩が双銃を構え魔力弾を放った。
しかしその魔力弾をもの凄い速さで斧を振り、消し去る男。
「何だこれは?おもちゃか?」
「出鱈目な奴………だったら!!」
そう言って連射する先輩。
「無駄無駄!!」
大きさに似合わず、鋭く、細かく振るわれる斧が先輩の連射する魔力弾をはじいた。
「これで終わりなら拍子抜けだ。暇つぶしにもならん」
「………なら少しは期待に答えようか」
「ん?これは………」
気がついた時には相手の周辺にはさっき飛ばした魔力弾が消えずに残っていた。
「バーストバレット、ワイドエリアシフト」
周辺にあった魔力弾が一斉に爆破。相手を飲み込んだ。
「凄い、これなら………」
『駄目ですマスター、こんなんじゃ………』
「面白い、少しはやるじゃねえか………」
しかし煙から現れた男は無傷では無いにしてもピンピンしていた。
相変わらず斧を担ぎ上げたまま、仁王立ちしてその場に立っている。
「これはショックだな………」
「さて、見るのはこれくらいにして、今度はこっちから行かせてもらうぞ」
男は斧を上に掲げ、魔力を斧に込め始めた。
「コイツはやばそうだな………」
先輩が呟いてこっちを見るが、俺
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