第84話 文化祭(零治)
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上に連れてきた。
屋上までの道、アリサは一言も話さず静かに俺の後ろを付いてきた。
「な、何の用………?」
「アリサ、昨日の事だけど………」
「あ、あれは………」
「お礼みたいなもんだろ?」
「は?」
「いやだからお礼だろ?アリサってお嬢様だし、そういうの当たり前だろ?」
「は、あ、う、うん!!そう、その通りよ!!あれはお礼、お礼よ!!」
少し慌てた様子で言っているが、まあそれが本心だろう。
「だよな〜いきなりされたからビックリしたぞ。俺以外の相手だったら絶対に勘違いしてるぞ………」
「そうね、ごめんなさい………これからは気を付けるわ」
「話はそれだけだ。それじゃあ教室に戻ろうぜ」
「ええ、そうね」
返事を聞いた俺は屋上を出た。
「………バカ零治」
そんな零治に対して、アリサが小さく呟いたのだった………
さて、文化祭がスタートし、見回りを始めた俺。
ドレス姿で歩くので、やっぱり色んな人に見られる事………
しかし、意外と羞恥心が無かった。
慣れって恐ろしいね………
あれ?あれは………
「すずかと高町家か?」
校門近くに行ってみるとそこにはすずかと高町家の面々が。
ちなみに高町家の人達は士郎さん、桃子さん、美由希さん、恭也さん、忍さんだ。
「こんにちは」
「こんにちはレイカちゃん」
「やだ!!実物の方がとっても可愛いじゃない!!」
桃子さん、何故レイカの事知ってるんだ?
確かライにしか名乗って無い筈だけど………
そして忍さん、何だか恐いです。
「しかし零治君は女装も似合ってるね。今度手伝ってもらう時は女装してもらうってのはどうかな?」
「いいですね、あなた」
「勘弁してください………あっ、恭也さん、興味があったら恭也さんも………」
「断固拒否する」
直ぐ様拒否された………
「でも結構恭也さんも似合いそうですね」
「すずかまで止めてくれ………忍、お前も………」
「零治君、その衣装何処に行けば借りられる?」
「多分、生徒会室に言って会長に言えば、かなり良い服を借りられると思います。俺の名前を出せば問題も無いと思います」
「分かったわ、早速行くわよ恭也………って居ない」
「恭也さんなら走って校舎の方へ逃げていったよ」
「そう、なら仕方が無いわね………この際、零治君に色んな衣装を着せて………って居ない」
「零治君もダッシュでどっか行っちゃったよ」
「………残念」
「お姉ちゃん………」
そんな姉の様子を見て妹は溜め息を吐いた。
「ふう………危
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