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戦国異伝
第百三話 鬼若子その十四
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てですか」
「そのうえで槍を突き出し敵の馬を防ぐ」
「そうされますか」
「そういうことじゃ。それではじゃ」
 こうして信長の騎馬隊に対して槍を突き出す。そのうえで。
 織田家の動きを牽制した。それからだった。
「よし、皆の者退くぞ!」
「ここで一気にですか!」
「最後戦になりますか!」
「うむ、なる」
 彼等に対しての言葉だ。そして実際に。
 長曾我部の軍勢は騎馬隊が怯んだ隙に一気に、これまで以上に見事な速さで逃げに罹った。それを見てだった。
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