第82話 文化祭(フェイト)
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?だけど零治君の周りには自然と集まるわね」
「星………?」
今度は星と夜美が慌てた様子でやって来た。
「いいから離れろー!!!」
慌ただしくなり、直ぐに注目の的となった。
「あらあら………だけどフェイト、正直になっておかないと他の子に負けちゃうわよ?」
「私は………」
「私のお節介もこれでおしまいにするわ。後は自分で決めなさい。人を好きになるって素晴らしい事よ」
そう言い残してリンディは行ってしまった。
「………」
フェイトはその後もゴタゴタとしているじぃっと零治達を見ていた。
文化祭も終わり、現在後夜祭の準備に取りかかっている。
「………」
そんな中フェイトはベンチに座りながら作業の様子を見ていた。
「どうしたのよ………?」
「アリサ」
そんな様子を見かねたアリサがフェイトの隣に座った。
「何だか考え込んでたけど………」
「ねえアリサ、アリサは零治の事が好きなの?」
「えっ!?」
「だからアリサは零治の事が好きなの?」
「い、いきなり何を………」
「私ね、アリサが零治の右頬にキスした所見ちゃったの………」
「あ、あれはお礼みたいなもので………」
「本当に………?」
真剣に聞いてくるフェイトにアリサは大きく息を吐き、フェイトの目を見て、
「………私は零治が好きよ」
真剣に答えたのだった。
「そう………」
それに対してフェイトは一言だけ言って黙ってしまった。
暫く2人で黙って座っていたが、先に話したのはアリサだった。
「それでフェイトはどうなのよ?」
「私?」
「そう。私に聞いてきたんだから私に言いたい事があるんでしょ?」
アリサがそう言うとフェイトは再び黙ってしまう。
「どうなの?」
しかしアリサはそれを良しとせず、再びフェイトに聞き直した。
「私は………零治が誰かと2人で楽しく話したりしてると胸が苦しくなるの。それがどう思ってか私は分からなかったけど、やっぱり私は………」
そこまで言ってフェイトは立ち上がった。
目の前を見てオレンジ色に染まった空を見上げた。
「私は零治が好き。優しくて、気が利いて、お節介な零治が1人の男の子として大好き」
そうアリサに言ったのだった。
「そう………」
言われたアリサは暗くなるわけでも無く、むしろ嬉しそうに言った。
「なら私達は恋のライバルね。ライバルは多いわよ………加奈もそうだし、星、ライ、夜美も。多分他にも居るわよ」
「そうだね………でもこれは本当の気持ちだから………」
スッキリとした顔で言い切ったフェイトに対してアリサは大きく溜息を吐い
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