暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
第82話 文化祭(フェイト)
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「あっ」

答えを聞かずフェイトの隣に座る零治。
座ったと同時に大きく息を吐いた。

「何だか疲れてる?」
「ああ、さっきなのはと共に迷子の相手をしてたからな………ったく、やんちゃなガキンチョだったから結構大変だったよ………」

笑いながらそんな愚痴を言う零治。しかしフェイトから見てとても楽しそうに見えた。

「………けれど楽しかったんでしょ?なのはと一緒にいて」

「?何でそんなに口を尖らせてんだ?」

「別に尖らせてなんか………」

「そうか?」

そう言って零治は自分の買ってきたコーヒーに口を付ける。
そんな零治を見て、

(やっぱり朝よりスッキリしてる、アリサと何があったんだろう………)

更に気になってしまったのだった。

「ねえ朝なんでアリサと出ていったの?」
「ん?朝?」
「何だか零治思いつめた様な顔してたじゃない………」
「俺してたか?」
「うん」

そう言うと零治は両手でコーヒーの缶を持ち、両肘を太ももに乗せ、前かがみになった。

「まあ色々とな………」
「色々………」

そんな曖昧な答えにフェイトの顔が険しくなる。

「き、昨日の事と関係あるの………?」

「昨日?」

「零治、文化祭が終わってアリサを探しに行ったじゃない?」

「行ったけど………フェイトあの場にいたっけ?」

(あっ!?そう言えば私トイレ行ってた!!)

「か、帰ってきてすずかに聞いたの!!」

少し焦った様子で力強く言うフェイト。

「そうか………」

「だ、だから別に後をつけた訳じゃ………あっ」

「後を付けた………?」

焦った拍子に更に口を滑らせてしまうフェイト。

「さて、詳しく教えてもらおうか………?」

もはや逃げられなかった………









「あ、あのね、私がトイレから出ていった時に、ちょうど慌てて走る零治を見かけて………何かあったのかと思って後を追ってみたんだけど………零治怖いよ………」

睨みながらフェイトの弁解を聞く零治。
そんな零治にビクビクしながら答えたのだった。

「………」
「えっと………嘘は言ってないよ………」

しかし零治は以前黙ったまま何も言わない。
そして静かに手をフェイトの所へもっていき、

「いひゃいいひゃい………」

鼻を思いっきり摘んだのだった。

「全く………管理局の執務官は覗きも仕事なのか?」

「ち、違うけど………」

「まあ俺を心配してくれたんだからこれくらいで許してやるよ」

「えっ!?」

「元々そこまで気にする事じゃ無いしな。あれはアリサのお礼だってよ」

「えっ!?」

「よくあるじゃん、海外の人だとお礼や
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