第81話 文化祭(神崎)
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時に誓いました。神様に兄との血の繋がりを無くしてもらって、今度は私が兄を幸せにする』
これって………
「やはり零治は転生者………そして加奈も………もしかしたらよく一緒にいる桐谷もか?」
思わず呟いてしまったが、あの質問が自分の事ならこの考察は合っていると思う。
そして去り際の一言、『………さあ、どうしょうね?』って笑顔で言ったから冗談かと思ったんだけど………
「あれは本当だったんだ………」
何だかショックの様な気もするが、加奈は嘘は付いていない。
それよりも零治だ。あれだけ俺に説教をしたにも関わらず自分も転生者だったなんて………
高町逹ももしやそれで………
「いいや、違うな………」
俺は他の二次創作の主人公逹みたいに、ナデポ、ニコポがあれば彼女達は俺に振り向いてくれると思っていた。だけど彼女達は物語の人間じゃなく、ここに存在してる人なんだ。俺はそれを考えてなかった………
思い通りになんか行くはずないのに………
それに比べて零治は当たり前に普通の友達の様に彼女逹と接してきた。だからあれだけ仲が良いんだ。
「これは物語なんかじゃない………」
今更ながら強く痛感した………
俺は本当に馬鹿だな。
それに今更零治逹が転生者だとしても関係無いしな………
少し前の俺だったら戦っていたかもしれないけど、もうハーレムなんて考えて無いし、高町逹に近づこうとも思わない。
だって俺は………
そんな事を考えていると何か2人が慌ただしくなっていた。
零治は電話相手に何か怒ってるみたいだ。
そうして、
「悪い加奈、急いでシャイデを探さないと!!アイツ、一体何を考えてんだ!!」
先生?電話の相手は先生だったのか?
なのに何だあの慌てよう………
って、こっち来る!?
俺は慌ててその場から離れた………
零治が走り去った後、さっきの場所に戻ると加奈が壁を背に座り込んでいた。
「バカ?」
「バカはもうやめてくれ」
「なら神崎ね」
そう言って夜空を見上げる。
空は既に暗くなっており、星が綺麗に光っている。
「綺麗ね………」
「そうだな………」
そう言って暫く2人共黙って夜空を見る。
「………私、勇気を出して聞いてみたのよ?だけど兄さんははぐらかして、結局家族の為に走って行っちゃった………」
顔は見ない。相変わらず夜空を見上げている。
だけど声で泣いているのだと分かった。
「家族が大事って事は分かってるの。だけど大事な話をしていたのにそれを後回しにするかなぁ………まあ何か大変な事が起きてるって事は分かるんだけど………何で………」
………零治、俺はお前を1発殴りたい。
こん
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