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SAO─戦士達の物語
ALO編
八十話 それから、これから(完全版)
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食事所なのだからもう少し大人しくしろ。後スプーンくわえてんじゃない。

ちなみに和人と明日奈はと言うと、里香のジト目光線を受けて和人は頬を掻き、明日奈は照れ混じりに苦笑を返し、やがて里香が額に手を当てて大きく溜め息をついたかと思うと、「よろしくやってろ」とでも言うかのようにヒラヒラと此方に手を振った。

「……やれやれ」
今日も我が校は平和である。

――――

東京都御徒町。エギルの店である「ダイシー・カフェ」には、《本日貸切》とかかれた無骨な掛けられていた。
「スグは、エギルにリアルで会うの始めてだっけか?」
「うん。あっちじゃ何度かパーティ組んだけど、おっきな人だよねぇ……」
「当たり前だが、本物あのまんまだからな。びっくらこくなよ?」
ニヤリと笑って言う涼人の隣で美幸が、その更に隣で明日奈がくすくすと笑っている。

「私達も始めて此処に来たときびっくりしたもんね」
「うん。サチなんて目がまん丸になってたよ〜」
「エギルが大丈夫か?つったら飛び跳ねてたもんなお前」

「い、言わないで……」
俯いた美幸を見て和人が笑いながら、ノブに手を掛けて回し、中に入った……途端に、店の中から待ち構えたように歓声と拍手、指笛か響いてきた。店内には既にギッシリと人が詰まっており、BGMには驚いた事にアインクラッド第50層、アルゲードのNPC楽団の演奏が流れている。


「こりゃまた……キリト、時間合ってるはずだよな?」
「あぁ、遅刻はしてない……筈だけど」
キリトとリョウはだいぶ驚いて居るが、何故かサチやアスナ、直葉は其処まで驚いて居ないようだ。リョウが何となく状況を察し始める、と同時に、制服姿のリズが前に出てきた。

「主役は遅れて登場するもんだからね。あんた達には少し遅れた時間を伝えといたのよん」
成程。どうやら見事にリズに一杯食わされたらしい。
リョウが唸ると、リズはしてやったりの笑みを浮かべて五人を店に引っ張りこみ、あれよあれよと言う間にキリトとリョウはステージの上に上げられてしまった。
リズが周囲にすわる皆に振り返る。

「それでは皆さん、ご唱和下さい!せーのっ」
「「「「「「「「「「「「キリト、リョウ、SAOクリアおめでとー!」」」」」」」」」」」」

皆が叫ぶと同時に、拍手やクラッカーが、狭い店内に響き渡る。

「オイオイ……ったく」
「…………」
苦笑したリョウと、ポカンと口を開けたキリトはやがて互いに隣にいる兄弟へ目線を向ける……


「こういうのって兄貴が受けるべきなんじゃ無いのか?」
「抜かせ、貢献度ならお前のが上だろ」
「はぁ、何て言うか……ま、お疲れ、兄貴」
「あぁ。お前もお疲れさん、兄弟」

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