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SAO─戦士達の物語
ALO編
八十話 それから、これから(完全版)
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なんだ?」
美幸がふと思い出したように涼人に言う。反応し首を傾げた涼人に、美幸は苦笑しながら言った。

「授業に遅れそうになるのは、いい加減直した方が良いよ?」
「……なんだいきなり」
「だって今日も遅刻ギリギリだったよね。キリ……和人は間に合ってるんでしょ?」
「まぁ、なぁ……」
言いずらそうに涼人は返す。目の前にいる明日奈が笑いながら、和人は苦笑しつつうんうんと首を縦に振る。

「毎回遅れてるよねりょう」
「…………」
「小学校の時から」
「……………………へいへい」
なんだかんだのうちに、自分への説教になった状況に、涼人はしかめっ面を作りつつ、話題を変える。

「そりゃいいだろ取り敢えずよ……それよかお前ら、午後は?」
涼人の問いに真っ先に答えたのは和人だった。

「俺後二コマ。兄貴とサチは……一コマだっけ?」
「あぁ、ま、下級生諸君はしっかり勉強する事だ」
「えらそうに言うなぁ……兄貴こないだ古文の小テストあったろ。何点だったんだよ」
「お前と共通の苦手科目だからって教える気は……「25点だよ」オイコラ美幸」
「やり、勝った!」
そもそも学年が違うのだから比べる物では無いのだが、同じ頃に小テストがあった和人は小さくガッツポーズをする。
和人や涼人は基本的に理数系は得意だが、文系科目は基本的に苦手なのだ。
和人の勝ち誇った顔に涼人は苦笑する。が……

「にゃろう……」
「自慢しないの。キリト君だって30点ぽっちじゃない」
「ちょ、アスナさん!?」
残念、どんぐりの背比べであった。

「ははっ!」
「笑ってちゃ駄目だよりょう。点数悪いままだと進級にも関わってくるんだから」
和人の慌てた様子に面白がるように笑った涼人が、美幸にたしなめられその笑顔をひきつらせながら頬を掻く。

「あぁ、ま、定期テストまでにゃ何とかな」
「サチは文系得意なんだよね?教えて貰ったら?リョウ」
「へっ!?」
驚きながら明日奈の方を見ると、彼女はニコニコと笑いながら涼人を……ひいては同時に隣の美幸を見ていた。
涼人がのんびりとした調子で言う。

「そりゃそうか……をじゃ今度ALOとかで頼めっか?美幸」
「へっ!?あ、う、うん!勿論だよ!」
ちなみに、こういった所には相変わらず全く進歩が無い二人だった。

――――

美幸が出した冷たい緑茶を飲みつつ、涼人は空を見上げる。
あれから4ヶ月近く経ち、須郷やSAOの事についても一定のケリがついた。

須郷はあの後警察に逮捕され、その後醜くも事情聴取で足掻こうとし……脆くも即座に失敗した。

警察に対して“市民からの善意の協力者”が“どこからともなく入手し
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