ALO編
七十四話 全力全壊
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ろうな。っとに胸糞わりい性格してやがるぜこのゲームの管理人」
「ですが異常なのは、パパ達のスキル熟練度も同じです。瞬間的な突破力だけならばあるいは……」
「…………」
ユイはそう言うものの、リョウとしてはそれだけでは駄目だろうと感じていた。
どんなにスキル値が異常でも、所詮は個人の力だ。数と言う力の絶対的ファクターとなりうる戦力をどれだけ集めても突破出来なかったあの肉壁を、突破するには足りないように思う。
故に……
「ん……?」
黙考する三人の横で、届いたメッセージをこれまでと同じくこっそり見た瞬間に、リョウはニヤリと妖しく笑った。
――――
「すまない、やっぱり、もう一度俺の我儘に……」
「っとそうはいかねぇな」
言いかけたキリトをしかし、リョウはそれを遮る。キリトが「う……」と唸りながら顔をしかめる。
「け、けど……」
「さっきの二の舞で全滅なんて笑えねぇよ。ちっと計画立ててから行こうぜ?」
「計画って……リョウ兄ちゃん、何かあるの?」
「ある」
心底疑問そうに尋ねたリーファに、リョウは腕を組み、自信満々。と言った様子で答えた。少なからず、三人の目が見開かれる。
「つっても、このメンバーだけでやるわけじゃないんだが……」
「……どういう事?」
「まぁ、聞けよ」
そう言って、リョウは三人とひそひそと話し始めた。
────
「……それ、本当なの?」
「あぁ。メッセージとは言え本人から聞いたんだ。間違いねぇさ」
リーファの問いに、リョウは自信満々と言った様子で答える。
正直今回ばかりは、自分のフレンドリストにレコン以外の名前が無い事を後悔している彼女だった。
「でもそうすると重要になってくるのは……タイミングですね」
「そうだな。ぴったりタイミングが合えばもしかするとあの壁も突破できるかもしれないけど……」
「ま、そこは運試しだな。奴らの技量を信じてみようぜ。どの道俺達だけで全部ってなぁ無理があるし、とりあえず、第一段階だけ始めてみるか?」
真剣な表情で俯くレコンと、キリトに、リョウが頭の後ろで手を組みながら言う。それと共にキリトがスッと顔を上げ、一度コクリと頷いた。
「分かった。やってみよう」
「うんっ」
「は、はい……」
「おっし!」
キリトの一言で、各々が其々の返事を返し、頷く。作戦は発動される事になった。
────
「あ、あの、リョウさん……」
広場から決戦のホール内へと向かう。キリトとリーファが並んで先に歩きだしたとき、不意にレコンが、リョウの服を引っ張り彼を呼び止めた。
「ん?どうしたレコン?」
「あの、これは二人には言わないでほしいんですけど……実は……」
呼びとめたレコンがしてきたのは、あ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ