第81話 三国一の花嫁達 前編
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大出世ではないか? おめでとう」
お爺々様は好々爺然とした表情で言いました。
「婿殿、私からもお祝いを申し上げる」
袁逢殿は微笑んで言いました。
「袁逢殿、お爺々様、ありがとうございます。婚礼が終わりましたら、お二方には清河国にて余生を過ごしてほしいのですが」
私は反董卓連合時のことを考え、この2人には私の封地である清河国に住んでもらいたいと思いました。
姉上はもう少しすればエン州刺史になるので心配ないでしょう。
「婿殿は孝行者ですな。私にまで声を掛けてくれるとは」
「正宗、儂は構わぬぞ。のんびりと過ごすのも一興じゃ。袁逢殿もいかがじゃな」
「そうですな。儂もそろそろ引退の頃合いですし、良い機会です。陛下にお伺いを立ててみますな。婿殿、悪いが半年位後に清河国に厄介することにする。劉本殿と囲碁三昧の日々を送れるとは本当に楽しみですな」
「袁逢殿、儂も楽しみしているぞ」
袁逢殿とお爺々様は意気投合して、2人でまた談笑を始めました。
「正宗様」
揚羽は私の服の袖をクイ、クイと引っぱりました。
「なんだい、揚羽?」
「正宗様は私との婚礼は嬉しいですか?」
揚羽は凄く真面目な表情で聞いてきました。
「薮から棒に何だい? 嬉しい決まっているだろ」
私は揚羽に優しく微笑みました。
「私は正宗様に士官を条件に婚姻を無理強いしたので、私のことをあまり好きではないのかなと・・・・・・」
揚羽は物憂げな表情に呟いた。
「馬鹿だな・・・・・・。揚羽は私の心の支えだと思っているよ。そんなお前を嫌いなわけないだろ」
私は揚羽を抱き寄せました。
「正宗様・・・・・・」
揚羽は私の腰に手を回してきました。
「おいおい、人の居る前に乳くり合うのは寄してくれ。見ている儂等まで恥ずかしいじゃろ」
「本当に若いとは良いですな。婿殿は出征前に兵士達の前で麗羽と口づけをしていたそうですぞ」
袁逢殿とお爺々様は微笑みながら言いました。
「はは・・・・・・」
私がバツを悪そうにしてると、揚羽は恥ずかしそうに私の後ろに隠れました。
前世では結婚していなので、結婚までの段取りを知りませんが、この時代の結婚式は随分と面倒ですね。
段取りのほとんどは代理人を介してやるとは・・・・・・。
袁逢殿、司馬防殿、お爺々様達で段取りはほぼ消化して、残すは親迎のみです。
親迎は私が新婦の家に新婦を迎えに行き、私の家に新婦を連れて帰ってくるというものです。
結婚式はその後です。
それにしても感慨深いです。
麗羽と出会ってから、目紛しく年月が経過した気がします。
そして、麗羽と揚羽と結婚をするこ
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