第九十二話 凱旋の後その五
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「うむ、よいぞ」
義昭はさらに鷹揚に述べていく。
「織田信長は最早幕府の第一の臣じゃ。織田家は幕府と同じじゃ」
「同じですか」
「それ故に」
「織田信長の褒美は幕府の褒美ぞ」
義昭としては褒美が出せなかったのだ。最早幕府の力はそこまで弱まっていた。とにかく懐には何もない。それではどうしてもだった。
織田家にその褒美を任せることにしたのだ。これは幕府の今の状況を考えれば致し方のないことでもあった。そのうえでの言葉だったのだ。
「よいな。そうすればじゃ」
「はい、それでは我等も」
「織田家に加わりそのうえで」
「頑張らせてもらいます」
「そうせよ。さて」
ここまで話してだ。義昭は満足そうな顔のまま幕臣達にさらに言った。
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