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IS  〜インフィニット・ストラトス 漆黒と純白と紅の狼〜
後の祭り
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早朝五時………
欠伸を噛み殺しながら、一年生の厨房に向かう俺。
氷華といると毎晩が決戦である。
というのも、隙あれば俺のベッドだろうが布団だろうが潜り込んでくる。
しかも、下は履かない状態で………。
その為か、色々とマズイものが競り上がって来るのだ。
俺は「はふっ」と欠伸をして、睡眠を求めている体を動かした。


「くそ〜〜、油断した。寝た後に入ってきやがって………」


殺気とかには、反応出来るんだが………どうも悪戯心には反応できないらしい。
何度か反応出来ているが、100%ではない。
俺は「どうしたもんか………」と頭を捻りながらも氷華の朝ご飯と昼食を創っていると………………いつの間にか、七時半を回っていた。
どうりで、廊下の方から声が聞こえるわけだ。
すると、厨房から好い匂いが流れていったのか、やたらと人が集まって来ていた。


「早めに去らないと面倒なことになるな、これ」


俺は右手に創った朝食をトレーに乗せて、左手に風呂敷で包んだ弁当を持ち、厨房を出た。


「あー、蒼騎くんが手料理を運んでる!」
「「「え、嘘!!?」」」


一部始終を見ていた本音が、わざわざ廊下にいる女子全員に聞こえる様に声を上げる。
本音ェ………!!


「蒼騎くんって、料理出来るんだ!!」
「ねー、その手料理を誰に食べさせるの〜〜?」
「………もしかして、生徒会長の更識さんなの?」


ち ょ っ と ま て !!
どうして、そんなことを知っている!?


「なんで、楯無に食べさせることを知ってるんだ?」
「え? 皆知ってるよ? 生徒会長の更識さんと蒼騎くんって付き合ってるんでしょ?」


………氷華が言ってたのはコレか。
女子の情報収集、恐るべし。
というか、どこかで情報が捻子曲がってるぞ?
どうして、“押し倒されている”から“付き合ってる”という状態に変わるんだ?
お か し い だ ろ !?
俺が悩みながら歩いていると、周りの女子は『やっぱり、呼び捨てしてるし本当かもよ!?』などとキャッキャッと騒いでいた。
その女子集団を軽やかに避けながら、氷華の元に向かう。


「氷華、起きてるか〜? ………って、さすがに起きてたか」
「当り前でしょ? それよりもご飯!」
「はいはい」


俺はトレーを氷華の前に置く。
メニューは、更識家でも創ったダシとき卵のメニューだが、味噌汁をお吸い物に変えてみた。


「いただきまーす!」
「はい、召し上がれ」


さすが名家のお嬢様とあって、綺麗に食べる。
そんなこんなで20分後………


「ごちそうさまでした」
「お粗末さまでした。さてと………俺も朝ご飯食いに行くか」
「あら、まだ食べて
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