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戦国異伝
第八十八話 割れた面頬その一
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「裏門も開ける」
「そうしますか」
「門は一つだけとは限らぬ」
 これもまたその通りだった。今彼等が囲んでいるその城の門は一つではないのだ。だから別の門もだ。開けてしまうというのである。
「よいな。そうせよ」
「畏まりました」
「それでは」
 こうしてだ。その裏門もだった。
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