暁 〜小説投稿サイト〜
戦国異伝
第八十五話 瓶割り柴田その九
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

 佐久間もだ。笑った柴田に応える形で述べる。
「何もいらぬわ。後は殿からの褒美だけではないか」
「だからだというのか」
「わしは御主のことを言ったまでじゃ」
 柴田の強いがそれでいて人というものがわかっている。そうした気質をそのまま言ってみせたのである。伊達に旧知の間柄ではないということだ。
「それだけよ。しかしじゃ」
「だからことだというのじゃな」
「この戦は勝てたのじゃ。御主のその背水の陣故にな」
「ふむ。そうなるか」
「わしはそう思う。まあこの度の戦は御主がおったお陰じゃな」
 それで勝ったと言う佐久間だった。
「殿もわかっておられる。御主をここにやられたのはそれ故にじゃ」
「わしだからこそか」
「勝てたのじゃ。ここまでな」
「そうだとしてもじゃ」
 佐久間の言葉を認めてだ。そのうえでだ。
 今度は柴田がだ。水を飲みつつ佐久間達に述べたのであった。その述べた言葉とは。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ