第八十五話 瓶割り柴田その九
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佐久間もだ。笑った柴田に応える形で述べる。
「何もいらぬわ。後は殿からの褒美だけではないか」
「だからだというのか」
「わしは御主のことを言ったまでじゃ」
柴田の強いがそれでいて人というものがわかっている。そうした気質をそのまま言ってみせたのである。伊達に旧知の間柄ではないということだ。
「それだけよ。しかしじゃ」
「だからことだというのじゃな」
「この戦は勝てたのじゃ。御主のその背水の陣故にな」
「ふむ。そうなるか」
「わしはそう思う。まあこの度の戦は御主がおったお陰じゃな」
それで勝ったと言う佐久間だった。
「殿もわかっておられる。御主をここにやられたのはそれ故にじゃ」
「わしだからこそか」
「勝てたのじゃ。ここまでな」
「そうだとしてもじゃ」
佐久間の言葉を認めてだ。そのうえでだ。
今度は柴田がだ。水を飲みつつ佐久間達に述べたのであった。その述べた言葉とは。
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