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戦国異伝
第八十五話 瓶割り柴田その二
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 慶次は言っていく。そうしてだ。
 織田の者達は水を飲んでいく。それで気を取り戻してだ。身体も涼しくなってきた。だが城にも陣にも水はなくなってしまった。奥村が柴田にそのことを言うと。
 彼は意を決したその顔でだ。こう奥村に答えた。
「ではじゃ」
「ではとは」
「瓶を全て割ってしまえ」
「城のものも陣のものもですか」
「そうじゃ」
 柴田の返事は揺るがない。
「よいな。全ての瓶をじゃ」
「割りそのうえで」
「全軍野洲川に向かう」
「そしてそのうえで敵を破りますか」
「今日この戦で破る」
 そうするというのだ。
「よいな。今日じゃ」
「しかしそれは」
「いや、できる」
 柴田は確信していた。今日の戦いで六角を倒せることをだ。
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