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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第九十話 応えよ、オルファン
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るみたい。あの人のことはキリーさん達に任せましょ」
「ああ、そうだな」
その頃キリーは自室で自伝を書いていた。彼は戦いの最中にもこうして時間を見つけては執筆しているのである。
「ブロンクスの狼第一章」
まずは題名を書いていた。
「俺には何もなかった。親も兄弟も友達も。何もなかった」
書きながら呟いていた。
「駄目だな」
だがどうにも気に入らなかった。
「今一つだ。どうしようかな」
ここで扉をノックする音が聞こえてきた。
「アカリか?いつも済まないな」
アカリはいつも彼にコーヒーを持って来てくれるのだ。キリーはそれだろうと思った。
確かにアカリが来た。しかし彼女だけではなかった。
「お邪魔します」
「っておい」
美しく、凛とした若い女性がそこにいた。彼女がそのジャーナリストイザベルであった。
「あんたも来たのか」
「取材の為にね」
「このお姉ちゃん困っていたも」
クマゾーがキリーに言った。
「困ってたって」
「ロンド=ベルの皆さんに取材をしようと思ったのだけれど」
「上手くいかなかったってか」
「ええ」
彼女はうっすらと苦笑いを浮かべて答えた。
「ニュータイプアムロ=レイ、ジオンの赤い彗星シャア=アズナブル」
「おっと、今はクワトロ大尉だぜ」
「あっ」
「まあいい続けて」
「獣戦機隊リーダー藤原忍、孤高の戦士剣鉄也、聖戦士ショウ=ザマ、異星の戦士ダバ=マイロード、スポーツ選手からの転身ツワブキ=サンシロー、深海を発して伊佐未勇、皆断られてしまって」
「それで俺が貧乏くじを引いたと」
「よかったらお話を」
「といってもな」
「あら」
だがここでイザベルはキリーの机のノートパソコンに気付いた。
「その文章は」
「あっ、これは」
「凄い、自伝なんですか」
「まあ、ちょっとね」
キリーは彼にしては珍しくバツの悪い顔をしていた。
「ブロンクスの狼・・・・・・ってまさか」
「知ってたか」
「ニューヨークの暗黒街で有名でしたから」
「やっぱりな。どうもそっちに話を振られると」
「けれど凄いじゃないですか。かって暗黒街にいた貴方が今じゃ正義の為にって」
イザベルは声も顔も輝かせていた。
「希望の星です、本当に」
「希望の星、ね」
だが当のキリーはいい顔をしてはいなかった。それでもイザベルは続けた。
「完成したら是非読ませて下さい、きっとベストセラーになりますよ」
不幸にしてこの予想は外れた。
「あのね」
「はい」
「その正義の味方、希望の星から君に言いたいことがあるんだけれど」
「何ですか?」
「俺が望んでいることは二つ」
「はい」
「君がこのままこの部屋を出て行くか、俺と一緒に夜明けのコーヒーを飲むかどちらかだけれど」
「えっ!?」
「夜明けのコーヒーって
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