第九十話 応えよ、オルファン
[13/21]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「欠席部長というわけだな」
「それを言うなら一石二鳥であろうが」
「そうだったか」
「日本の諺も勉強しておれ。まあよい」
彼等は戦場に目を向けた。
「ロンド=ベルよ覚悟はよいな」
「今度こそ叩きのめしてやるわ!」
「さっきから黙って聞いてれば好き勝手言ってくれるわね」
レミーが顔を顰めさせていた。
「何処をどうやったらそんな図々しい考えに至るのよ」
「何っ、図々しいだと!」
「聞き捨てならんぞ!」
二人はそれを聞いて激昂した。今度はカットナルもである。
「わし等の何処が図々しい!」
「見事な戦略だと言わぬか!」
「何はともあれやるつもりなんだな」
「おうよ!」
ケルナグールはキリーの問いに応えた。
「そうでなくてはわざわざ来たりはせぬわ!」
「ゴーショーグン、今度こそ覚悟はよいな!」
「どうだいイザベル」
真吾はイザベルに声をかけてきた。
「あれが君の敵のドクーガの連中だ」
「あれが」
「多分彼等ともう一人のブンドルは君の両親を手にかけてはいないだろうけれどね。ああした乱暴なやり方を常にしているんだ、奴等は」
「そうなの」
カットナル達がイザベルの両親と関係ないであろうことは彼女にもわかった。どうにも暗殺者特有の陰がないからである。
「ゲイブリッジ司令」
ここでシナプスはまたオルファンに通信を入れた。
「ドクーガの目標はオルファンだ。我々が争っている場合ではない」
「いや、それは違うな」
だがゲイブリッジはそれに異を唱えた。
「何!?」
「我々にとってはドクーガも君達も同じことだ。どう違うというのだ」
「馬鹿な、まだわからないというのか」
「五分後だ」
そして彼は言った。
「五分後に最終攻撃を行う。いいな」
「何・・・・・・」
「以上だ。では通信を切る」
一方的に打ち切ってしまった。こうして話し合いは完全に終わってしまったのであった。
「どうする、勇」
真吾が勇に声をかけてきた。
「ここは一時退くか?ドクーガも来たし」
「いや、それは出来ない」
だが勇はそれを拒んだ。
「あと五分しかない。それにオルファンにここまで接近出来るチャンスはない」
「それを逃すなってことだな」
「ああ、何があっても行く」
「わかった」
「そうこなくっちゃね」
レミーもそれに賛同した。
「ヒーローの名が廃るってものよ」
「よし、それじゃあラストスパートだ!」
「奇跡を起こすかゴーショーグン」
「それはこれからのお楽しみってやつだな」
「行くぞ勇、ヒメ!」
「ああ!」
「わかってるよ!」
勇とヒメも頷く。
「オルファンへ!そして話をするんだ!」
「了解!」
彼等はドクーガに構わずオルファンに向かう。だがその前にカットナルとケルナグールがやって来た。
「そうはさせ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ