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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第八十九話 異邦人達の挽歌
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                  第八十九話 異邦人達の挽歌
 夜になり両軍はまた動きを開始した。夕刻での戦いと同じ陣形のまま戦いに入る。
「黒騎士を呼べ」
「はっ」
ドレイクは黒騎士をモニターに呼んだ。すぐにその仮面が姿を現わした。
「御呼びでしょうか、閣下」
「言うことはわかっていると思うが」
「はい」
彼は主君の言葉に頷いた。
「まずは先程の褒美だが」
「はい」
「どれでも好きなものを選ぶがよい。戦いの後でな」
「その前に一つ我が儘を聞いて頂きたいのですが」
「何だ、申してみよ」
「ショウ=ザマのことです」
彼は言った。
「あの裏切り者のことか」
「はい。あの男の首、私が挙げても宜しいでしょうか」
「ここでわしが否と言っても行くのであろう」
「・・・・・・・・・」
この言葉には答えはしなかった。
「全ての因縁、断ち切らんが駄目に」
「宜しいでしょうか」
「行くがいい」
彼はそれを認めた。
「止めはせぬ」
「有り難き幸せ」
「だが一つだけ覚えておけ」
「何でしょうか」
「そなたは。より大きくなれるのだ」
「大きく、ですか」
「それは覚えておくのだ。よいな」
「はっ」
ガラバも前線に向かった。既に前線ではアレンとフェイが指揮にあたっていた。
「あの旦那も来たみてえだな」
「ああ」
アレンはフェイの言葉に頷いた。
「どっちにしろこれが最後だろうからな。旦那も自分の腐れ縁を何とかしたいんだろう」
「御前はどうなんだ、アレン」
「俺か」
「ああ。あの坊やが御前さんを狙ってるそうじゃねえか」
「来たら戦うだけだな」
アレンの返事は素っ気無いものであった。
「俺は別にあいつは意識してないからな」
「そうか」
「それよりもフェイ」
アレンは今度は逆にフェイに声をかけてきた。
「何だ?」
「この戦いが終わったらどうするんだ?」
「そうだな。適当にいい領地でも貰って楽に過ごすか」
「そうか」
「御前さんだってそう考えてるんだろ?」
「まあな。ジェリルみたいにはなりたくはない」
「・・・・・・ああ」
これにはフェイも頷いた。あの時のことを思い出し暗い顔になる。
「ああして無茶な戦いばかりしてると。ああなりかねないからな」
「そうだな。そしてあの旦那も」
「やばいだろうな」
「わかるか」
「感じるだろ?オーラ力を」
アレンは無言でフェイの言葉に頷いた。
「まずいことになるぜ、多分」
「あの旦那も破滅か」
「そうなってもショウ=ザマをやりたいんだろうな」
「あの日本人の坊やをか」
「俺達なんかよりずっと因縁があるみたいだからな」
「難儀な話だな、生真面目過ぎるってのも」
「俺達みたいにある程度不真面目にやれねえからな」
「それがあの旦那だ。
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