第八十八話 ダブリンに日は暮れて
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世界か」
「知ってたのかよ」
「当然だ。この前話を聞いた」
ハッターはそう答えた。
「そうだったんだ」
「話を聞いただけだがこっちの世界とはまた全然違うな」
「そうみたいだな。俺達も行ったことねえけどよ」
タップが言う。
「そっちの世界も違うみたいだしな。どうしてそれで来たのかね」
ライトはそれが不思議だった。
「俺が思うにだ」
ハッターがそれに応える。
「何か誰かの意志があるのかもな」
「意志!?」
「それが誰かまではわからないが。そんな気がする」
「あら、ハッちゃんって随分信仰心が深いのね」
「だからハッちゃんではない!」
「じゃあハッちゃん軍曹っていいかしら」
「何だその気の抜けた名前は!」
「じゃあロボットハッちゃんイケイケゴーゴー軍曹でどうかしら」
「俺の名前を勝手に決めるな!しかも馬鹿みたいな名前だな!」
「そうかしら、けれど似合ってると思うわよ」
「うおおおおーーーーーーーっ!何という口の減らない女だ!」
「確かに」
「本当にアスカ顔負けだね」
「ちょっとシンジ!ドサクサに紛れて何言ってるのよ!」
彼等はこうした感じでリラックスしていた。だがショウ達はそうではなかった。
「いよいよだな」
「ああ」
皆ガラリアの言葉に頷いた。グランガランのブリーフィングルームに集まっている。
「覚悟はいいな」
「当然だ」
まずはニーが答えた。
「その為に今まで戦ってきたのだからな」
「そうか」
「私もです。そして今度こそ母を」
リムルも言った。
「止めます、何としても」
「いいの、リムル」
そんな彼女にキーンが問う。
「何が?」
「若しかすると。お母さんを」
「いいのです」
だがリムルの声に迷いはなかった。
「私も。その為にここまで」
「そう。だったらいいわ」
キーンもそれを聞いて納得した。
「頑張ってね。私もやるから」
「はい」
「他の敵は私が引き受けるから」
「今度は全戦力で来るでしょうね」
マーベルは低く、そして確かな声で呟いた。
「もう後がないのがわかっているから」
「そうだな。ここが決戦になる」
ショウはそれを聞いて頷く。
「泣いても笑ってもこれが最後だ」
「ショウ、ここで決めるのね」
「ああ」
チャムの言葉にも迷いがなかった。
「ドレイクもバーンも。悪しきオーラは俺が断つ」
「俺もそろそろ決めさせてもらいたいしな」
トッドも言った。
「トッドも」
「ああ。ちょっとな。縁があってな」
シニカルな笑みと共に言う。
「越えておきたい壁があるんだ」
「そうなんだ」
「だからな。今回もやらせてもらうぜ」
「どのみちトッドにはいつも通り頑張ってもらいたいよ」
「おい、いつもだったのかよ」
チャムの言葉に声をあげる。
「だっ
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