暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第八十八話 ダブリンに日は暮れて
[12/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「はっ」
黒騎士と家臣達がそれに頷く。
「再攻撃は二時間後とする。それまで攻撃を控える。よいな」
「御意」
ドレイク軍は一時戦闘を停止した。そして安全圏まで下がりドレイクの言葉通り態勢を立て直しはじめたのであった。
それはロンド=ベルも見ていた。彼等はそれを受けて自分達も仕切り直しにかかった。
「それにしても驚いたな」
リュウセイは一時帰艦し補給を受けていた。そこで同じく帰艦していたアラドに対して言った。
「まさか。自分の娘を手にかけようとするなんてな」
「ああ、あれにはびっくりしたぜ」
アラドもそれに同意であった。
「俺は親の顔はよく知らないんだけれどな」
「ああ、そうだったか」
アラドはゼオラと同じく孤児である。そしてスクールで育っているのだ。
「あのとんでもねえオーラにはな。正直腰が抜けそうになったぜ」
「あの気、ユーゼスのそれ並だったな」
「前のバルマーの副司令官だよな」
「ああ。あの時を思い出しちまった」
リュウセイも流石に明るい顔ではなかった。
「しかも野心の為だけにな。リムルを殺そうとするなんて」
「あれが人の親だなんてね」
アヤもやって来た。
「信じたくはないわね」
「だが。そんな親もいるんだ」
勇がそんな彼等に対して言った。
「色んな親がいるからな」
「そんなもんか」
「ああ。俺の家族だって。他人だったさ」
アラドに応えるその言葉は沈んだものだった。
「ジョナサンだって。ぬくもりを知らなかったしな」
「あいつもそうした意味で可哀想な奴なんだな」
「そうだな。そしてリムルも」
リュウセイに応える形で言った。
「悪い親を持つとな。それだけで不幸なものさ」
「けれど今の勇は」
「わかってるよ」
ヒメに顔を向ける。
「俺には祖母ちゃんもいるし」
「うん」
「それにな。色々と見えてきたから」
「勇も変わったんだ」
「ヒメのせいでね。ところでリムルは?」
「ああ、かなり落ち着いているそうだ」
霧生がそれに答えた。
「最初はえらく興奮していたけどな。ニーやキーンのおかげで」
「そうか。ならいい」
「またすぐに戦いだぜ。準備はいいな」
「ああ」
「今度の戦いは夜になるな。夜の決戦だ」
ダブリンの日は暮れた。妖精の国を夜が包む。その中両軍は最後の戦いに向かおうとしていた。
「御館様」
家臣の一人がウィル=ウィプスの艦橋にいるドレイクに声をかけてきた。
「どうした」
「ショットの件、宜しいのですか」
「よい、これは借りにしておく」
「借りに」
「そうだ。不問に処すかわりに次の戦いでは真面目にやってもらう。それでよいのだ」
「左様ですか」
「ビショットについでもだ」
ドレイクはビショットに関しても言及してきた。
「借りにしておく。その分を戦って
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ