第八十七話 アシカ作戦
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そうした人達が勝つと大変なことになっちゃいますね」
「そうならない為にも我々は戦っているのだよ」
ユリカに顔を向けた。
「そして今度の戦いも発動する」
「はい」
未沙とクローディアが頷いた。
「アシカ作戦を」
「今度はこの作戦を成功させよう」
グローバルは強い声で言った。
「いいな。作戦開始は明朝だ」
「はい」
「それまで各員英気を養っておくようにな」
ロンド=ベルはイギリスに上陸することになった。彼等はまずはドーバー海峡に集結した。さながら第二次世界大戦の時のルフト=パッフェの様に。
「あの時は失敗だったな」
夜になっていた。フォッカーはマクロスの甲板から対岸のイギリスを見てこう言った。
「ドイツ軍の戦闘機の航続距離が短かった」
「そしてレーダーがあったせいですよね」
その隣にはシンジ達がいた。シンジがそれに応えた。
「そうだ、知っていたか」
「有名ですから」
シンジはポツリと言った。
「バトル=オブ=ブリテンですよね」
「ああ」
第二次世界大戦前期にドイツ軍とイギリス軍の間で行われた戦いである。フランスを倒し勢いに乗るドイツ軍はそのまま空軍をドーバー海峡に集結させ、そこからまずはイギリスの制空権を手に入れようとした。戦力的には圧倒的優勢にあると言ってよかったドイツ軍であるが空軍のトップでありドイツのナンバーツーでもあったゲーリングの戦略ミスと航空機の航続距離の短さとイギリス軍の粘り、そしてレーダーにより敗北した。これによりドイツ軍は熟練のパイロットの多くを失っている。
「あの戦いを。僕達がするなんて」
「怖いか?」
「いえ、いつもやってますから」
だがシンジは冷静であった。
「それに。ここで怖いなんて言ったら何にもなりませんから」
「そうだ。よくわかっているな」
フォッカーはそれを聞き満足そうに頷いた。
「坊主も成長したんだな」
「いえ、そうじゃないですけど」
「いや、シンジも変わった」
だがヒイロがそうではないと言った。
「昔の御前ならば。震えていた」
「ヒイロ君」
「けれど今は戦うつもりなんだよな。変わったって言えば変わったぜ」
今度はデュオが言った。
「今度の戦いは海の中でもやるだろうからな。宜しく頼むぞ」
そしてウーヒェイも。
「俺達のガンダムも水中戦は出来るがエヴァも加わってくれると有り難い」
「トロワ君」
「そういうことです。頼りにしてますよ、シンジ君」
「カトル君、有り難う」
シンジは笑顔になっていた。
「嘘みたいだよ、僕が他の人から頼りにされるなんて」
「まだ少しナヨナヨしたところはあっけどな」
「豹馬はまた無神経過ぎるのよ」
「そやそや、御前はちょっとは落ち着かんかい」
「ばってんそれでこそ豹馬でごわす」
「リーダーとして。頼りにしてま
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