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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第八十六話 それぞれの思惑
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ンは一人席を立ち部屋を後にした。だが他の面々は部屋に残っていた。貴族の屋敷の応接室をそのまま会議室に使った豪奢な部屋であった。
そこにある大きなテーブルに皆座っている。ティターンズの軍服とクロスボーンの軍服、そしてザンスカールの軍服を着て。彼等は軍服こそ違うがその顔は同じになっていた。
「能天気なことだな」
まずはヤザンが口を開いた。
「あいつが信用できるなんてな」
「安心しな、ジャマイカン少佐も本心から思ってはいないさ」
ライラが彼に対して言った。
「利用しようとしているだけだよ」
「政治的にか」
「まあそうだろうね」
「けったくそ悪いぜ。何かって言うと政治的配慮だ」
ヤザンはそれが気に入らなかったのである。
「そんなことばっかりやってるからロンド=ベルに勝てないんだろうが」
「だが使えるものは使わなくてはならないのも事実だ」
カクリコンがそれに反論した。
「そうした意味でこの戦略も正しい」
「で、今度はあのブルーコスモスか」
ドレルはあまり面白くなさそうであった。
「あのムルタ=アズラエルという男は」
「大した男じゃないよ、あれは」
ファラは思わせぶりに笑って言った。
「少なくともジャマイカンと同じ程度さ」
「あの程度か」
ザビーネはそれを聞いて嘲笑を見せた。
「では気にすることはないか」
「いや、そうもいかないさ」
だがライラは彼にも注意した。
「ああしたタイプってのはね、切れたら何をするかわからないからね」
「どのみち単なる戦争屋だと思うがな」
「キチガイに刃物っていうだろ」
ジェリドにも返した。
「下手に権力と金も持ってるからね。やばいよ」
「どっちにしろ厄介な奴みてえだな」
「まあ連中もあたし達を利用するつもりなんだろうけれどね」
「ふん」
「ジャマイカンの奴はどうせウィーンから逃げるんだろ?スードリでブラン大尉とベン大尉が来ているそうだな」
「耳が速いね」
ライラはダンケルに言った。
「それなりにな。あとロンドンで脱出シャトルの準備も進めているらしい」
「イギリスか」
ラムサスがそれを聞いて呟いた。
「海を渡って逃げるのか」
「いざとなればな」
「まあ撤退のことも考えておくってのは間違いじゃないさ。あたし達実戦部隊もね」
「その通りだな。そういえばカテジナの姿が見えないな」
ジェリドはテーブルを見回した。
「何処に行ったんだ?」
「カテジナならもう前線に行ったわ」
マウアーが答えた。
「何でももうすぐ敵が来るからって」
「敵が来るのはもう少し先の筈だがな」
ヤザンはそれを聞いて低い声で言った。表情は変えない。
「どういうことなんだ」
「戦場の空気に触れていたいって言ってたわ」
「それよりも血の匂いだろ」
ヤザンはそれを聞いて皮肉な笑みを
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