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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
七話 始まりへ
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を始めてもらったせいもあるかもしれない。
とは言え、学校に行く時や放課後にノーヴェと練習するときのそれは隠せなかったらしく、何度か指摘されてしまった。
ちなみに、ノーヴェにこの事を話すと、彼女は一度とても驚いたような顔をした後、しかしとても優しく微笑んで、「そうか。よかったな」と言ってくれた。
その四日目からの練習は、クラナの方からも攻撃してくるようになった。
その攻撃に関してもやはりこれまでのように指導的であり攻撃の後などに、わざとカウンターに入れる隙などをあらかじめ作ってある。また攻撃などの動作やフェイントのかけ方等からヴィヴィオがそれらを学び取ることも分かっているので、それらもまた、ヴィヴィオのバトルスタイルや、彼女の技量を考えて繰り出されていた。
横で見ているなのはは始めクラナが攻撃の動作に入る度に体を硬直させていたのだが、やがてそれがクラナに対する大きな侮辱である事に気付き、また少しだけ自己嫌悪に陥りつつも、それが思い過ごしであった事に喜びを感じていたりもした。
そんなこんなで過ぎ去っていく六日目の夜……
「ふっ!せえぇっ!!」
「っ……!」
打ち込んだヴィヴィオの拳がクラナのガードを抜けて行き、胸元に迫る。
妨害を受けずにクラナの元へと届いたそれは、彼をしっかりととらえ、そのまま彼は後退した。
「…………」
[はい!今日はここまでです!]
「っ、ありがとうございました!!」
「……ありがとうございました」
互いに礼をして、武装解除(モード・リリース)。そうして振り替えったヴィヴィオの脇には、いつの間にかなのはが立っていた。
「お疲れ様!はい」
「わ、いつもありがとう!ママ!」
何時ものように水筒に入ったスペシャルドリンク(教導官特製)を渡してきた母に、ヴィヴィオは礼を言いながら受け取る。
「……それじゃ、先に帰ります……」
「あ、待ってクラナ」
「っ……」
と、何時ものように何も受け取らず、一人で帰ろうとしたクラナをなのはが彼女がクラナに向き合う時には珍しく、はっきりとした声色で呼びとめた。
クラナとヴィヴィオが練習を始めてから、既に六日が過ぎようとしている。
その間毎日、なのははクラナとヴィヴィオの事を横で見てきた。二人の戦う姿を見ながら、自分とクラナの在り方を考えていたなのはは、しかし一つの事を自分が余りにも軽んじている事にいつしか気付いた。
クラナが、ヴィヴィオの練習に付き合っている。それ自体が、悲しいかな。この二人にとっては殆ど奇跡とも思えるほどに重大な事なのだ。
自分の事を考えるばかりで目晦ましされていたその事に気付いてからは、早かった。
もし、クラナがヴィヴィオとの関係の改善を図っているとしたら……自分の不安は全て、きゆうに終わってくれているのだ
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