第六話 ゴールデンウィークその十一
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「私が二番目にお泊り会開いて」
「それで次に私が」
「で、あたしがその次になったよ」
美優は自分のくじを見せる。四番目だった。
「四番目な」
「私はもう言うまでもないけれど」
彩夏は微笑みながら最後のくじを引いた。それはもう決まっていた。
「五番目ね」
「これで決まりね」
「ええ、そうね」
彩夏は笑顔で琴乃の言葉に応えた。
「これでね」
「何かすぐに決まった感じがするけれど」
「実際にそうなったわね」
「確かに。言われてみれば」
「後はね」
それに加えてだった。彩夏は今度はこんなことを話した。
「それぞれのお料理を楽しむことになるわね」
「そうね。そうなるわよね」
「それも楽しみよね」
「私も色々考えてるから」
何を作るかといった具体的なことは言わなかったが琴乃はにこにこと話した。
「最初に楽しみにしててね」
「そうさせてもらうな。ところでな」
「ところでって?」
「琴乃ちゃんあれだよな」
美優は笑って琴乃が今食べているものを見た。それぞれ注文してそのうえでその料理を食べているのだ。
「甘いもの好きだよな」
「うん、大好きよ」
琴乃はパフェを食べている。それも特大のものをだ。
三十センチはあるパフェ用のコップの中にアイスクリームやソフトクリーム、ポッキーやフルーツ、チョコレートが入れられている。それを食べているのだ。
その琴乃は笑顔でこう美優に対して言った。
「このパフェもね」
「じゃあパフェか?出してくれるの」
「あっ、パフェじゃなくてね」
「他のなんだな」
「一品じゃないし」
このことも言う琴乃だった。
「楽しみにしていてね」
「ああ、じゃあそうさせてもらうな」
「それで美優ちゃんもね」
琴乃は琴乃で美優が食べているものを見た。彼女の前にあったものは。
「沖縄料理好きよね」
「ああ、これな」
「そーきそばにミミガーに」
沖縄料理の定番だ。どちらも。
「それにゴーヤチャンプルね」
「足てびちも頼んでるからさ」
「全部沖縄ね」
「沖縄料理好きなんだよ」
「それでなのね」
「沖縄料理っていいぜ」
美優は笑みを浮かべてそーきそばを食べながら応える。
「美味いし身体にもいいしな」
「そういえば沖縄って長寿の県よね」
「そうだよ、身体にいいものばかり食べるからな」
それでだと言う美優だった。
「長生きするんだよ」
「そういうことなのね」
「まあ沖縄料理を作るかどうかはわからないけれどな」
だがそれでもだというのだ。
「あたしの方も楽しみにしておいてくれよ」
「そうするね」
「そういうことでな」
「私もね」
今度は景子だった。景子はうどんを食べている。きつねうどん、そしてそれと一緒に卵丼も注文して食べ
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