第六話 ゴールデンウィークその九
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琴乃は決めた。ティーセットを出してそれと一緒に飲むものは紅茶の他に赤ワインだった。それも用意することにした。
それでだ。ゴールデンウィーク前に琴乃は全員に尋ねた。
部活の時にサーキットトレーニングをしながらだ。他の四人に尋ねたのだ。
「お泊り会だけれどね」
「それよね」
「その時よね」
「こっちはこっちで用意してるけれど」
こう前置きして何処となく隠して尋ねたのだった。
「期待していてね」
「期待?」
「期待って?」
「そう。甘いものいいよね」
微笑んで言う琴乃だった。
「それも」
「うん、いいよ」
「甘いものも好きよ」
まずは里香と景子が笑顔で応える。五人で横に並んでサーキットトレーニングの中のヒンズースクワットをしている。
「和菓子でも洋菓子でもね」
「好きよ」
「そうなの。じゃあね」
内心ほっとして言う琴乃だった。
「それも用意しておくね」
「あたしも甘いもの好きだからさ」
「私もね」
美優と彩夏も言ってきた。笑顔で。
「楽しみにしてるからさ」
「食べさせてね」
「自分で全部作るから」
このことも笑顔で言う琴乃だった。
「外見も何とかするから」
「あっ、それはどうでもいいから」
彩夏はそれについてはいいとした。
「だって。大切なのは味だから」
「それでなの」
「そう。味が悪いとね」
例えどれだけ外見がよくともだというのだ。
「どうしようもないから」
「それでなのね」
「そう。それでね」
だからだというのだ。
「美味しいもの。期待してるからね」
「けれどね」
「けれど?」
「私頑張るから」
琴乃は外見についても強く言う。
「絶対にね」
「何か。琴乃ちゃん外見にこだわらない?」
「やっぱり。お料理って見栄えが大事だから」
だからだというのだ。
「私も何とかしたいって思ってるのよ」
「それでなの」
「うん。だから頑張ってみるね」
琴乃は決意した顔で彩夏に言う。その間もヒンズースクワットは続けている。
そしてだ。スクワットの次は。
腕立て伏せに入った。地面すれすれまで下げてそれからまた上げる。そうしながら話を続けるのだった。
「そっちもね」
「何とかしたいのね」
「努力すれば何とかなるっていうから」
四人や母に言われたことがそのまま自分の中に入っていた。
「だからね」
「やってみるのね」
「うん、完璧にしてみるね」
「その意気なのよね」
二人と同じく腕立て伏せをしている景子も言ってくるう
「何とかしようって思うことがね」
「そのことがなのね」
「その意気がないとね」
まずはそれだというのだ。
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