暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第6話 さあ訓練だ!でもまず道具だ!!
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た。正直に言って、拒絶されたら如何しようか心配でした。
しかし意外にも、すんなり信じ誰にも喋らないと約束してくれたのです。流石に変に思い、理由を聞いてみました。
「神官とロマリア大嫌い!!」
この一言が返ってきました。お願いだから、危険な発言は控えましょう。
ちなみに最終的にディーネが選んだ武器は、よりにもよってバスタードソード。そんなマニアックな武器を、何故選んだのでしょうか? 母上はその後、いじけていました。
そして今日も元気に訓練です。ディーネも実質初日(本当の初日は、準備運動と武器選びで終わってしまった)に弱音を吐いていましたが、なんとか頑張っています。
「お母様、遅いね」
「うん。遅いね」
既に柔軟と走りこみを終え、軽く素振りを始めていました。いつもなら、嬉々として一番最初に来るのに変ですね。
それから暫くして、ようやく母上が来ました。しかし服装が、動きやすい訓練着では無く正装です。
「ギルバートちゃん。ディーネちゃん。ごめんなさい。これから、クールーズ領へ行かなければならないの」
「何かあったのですか?」
「クールーズ家の次期当主。アラン・レイ・ド・クールーズが、魔の森の調査中に行方不明になったらしいの」
クールーズと言えば、ドリュアスの直ぐ西にある領地ですね。
「彼は優秀な貴族だったの。そうね……“魔の森の調査を任される程、優秀な貴族だった”と言えば分かるかしら」
私は頷きました。魔の森は国の存亡に関わる程の難事です。その解決を任されるとしたら、王の信望も厚く一流の実力を誇っている事になります。一方ディーネは、一人でキョトンとしていました。しかし私にそちらをフォローする余裕はありません。
「彼が居なくなれば、クールーズ家は弱体化するわ」
ここで私は、ようやく母上の危惧している事が分かりました。母上は私が理解したのを確認すると、足早に去って行きました。
クールーズ領が弱体化し魔の森に呑まれれば、ドリュアス領は南だけでなく西も警戒しなければいけなくなります。それだけなら、まだ何とかなるだけの体力はドリュアス領にはあります。ですが対応するには、領内の大規模な再編成がどうしても必要になります。それは高等法院にいる奴らに、一時的とは言え無防備な背中をさらすという事です。
「……不味いですね」
私の口から、思わずそんな言葉が漏れました。
「ねぇ、……なにが不味いの?」
ディーネは一人だけ置いていかれて、不満そうに首を傾げていました。
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