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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百三十五話 イゼルローン要塞、異常なし
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飾りとは、此は又殿下も冗談がきつすぎますな」
ケーフェンヒラーがニヤニヤしながらチャチャを入れてくる。
「まあ、叛徒の兵器がアルテミスの首飾りでギリシャ神話なら此方は対抗して北欧神話の処女神の首飾りで行くのが、お持て成しって物でしょ」

ウインクしながらテレーゼが小首を傾ける。

「確かに叛徒にして見れば、驚愕の事態でしょうな。イゼルローン回廊へ侵入してイゼルローン要塞が2個も存在し、更にその要塞に自らの首都星の護り神たるアルテミスの首飾りソックリの軍事衛星が12個に対して16個も存在するのですから」

「確かそうよの、予とてイゼルローン要塞が2個も存在したなら驚くはずじゃ。ましてや自ら威力を知る軍事衛星がイゼルローン要塞に遊弋していると知ったらどの様な顔をするであろうか」

「見て見たい気がしますな」
「誠に」
「まあ、敵が攻めてこないことが肝要なんですけどね。要らぬ犠牲を出す必要は無いのですから」

テレーゼの言葉に、参加者全員が頷く。

「しかし、心配なのは敵がこの建造を知り、破壊しようと無理に攻め込んで来るのではないかと言う事です。現在の所、陛下の発布為された、社会秩序維持局の廃止などや皇太子殿下の喪に服すという事で叛徒では、主戦派は出兵論を述べているようですが、市民及び政府には慎重論が多く成っているようです」

ケスラーが心配そうに資料を捲り説明する。

「つまりは、イゼルローン要塞が難攻不落になる前に占領しようという、宇宙艦隊司令長官ロボス大将の焦りが生じていると言う訳なのね」
「良くお分かりで」

テレーゼの的確な指摘にケスラーも驚きを隠せない。

「良い教師が居ますからね」
テレーゼは、グリンメルスハウゼン、ケーフェンヒラー、ケスラーを見ながらウインクする。

「ハハハ、謀略の冴えは、グリンメルスハウゼン仕込み、情報の収集と照査はケーフェンヒラー仕込み、戦闘についてはケスラー仕込みと言う訳じゃな」

上機嫌でフリードリヒ4世が笑い出す。

「いやはや、恐縮ですな」
グリンメルスハウゼン、ケーフェンヒラー共に苦笑いをしている。

「しかし、あれじゃな。首飾りが16個なのはなぜなのじゃな?」
「父様の疑問も尤もな事なんですけどね。ハイネセンにある、首飾りは赤道の回りにしか無いそうで、じゃあ北極と南極から攻められたらどうするんだと言う疑問からシミュレーションしてみたところ、死角があることが判明したので、北極と南極を結ぶ線を縦に回転する4個の衛星をプラスさせてみたら、旨く行ったからなんですけどね」

「成るほどの、予は軍事に関しては余り詳しくないからの、テレーゼに軍事の才が出たわけじゃ」

フリードリヒ4世を含めた全員がテレーゼの話に関心していたがそれぞれの考えは複雑であ
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