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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百三十五話 イゼルローン要塞、異常なし
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些か不思議に思う2人であった。


帝国暦484年1月10日

■オーディン ノイエ・サンスーシ 小部屋

この日、定例と成った秘密会議が開かれていた。参加者は皇帝フリードリヒ4世、皇女テレーゼ、兵総監にしてスパイマスターでもあるグリンメルスハウゼン上級大将、博識である憲兵副総監ケーフェンヒラー大将、実際に動く責任者でもある憲兵総監高級副官ケスラー中将の5人である。

「皆、昨年はご苦労で有った」
皇帝の言葉に参加者は自然と頭を垂れる。

皇帝の言葉が終わると、ケスラー中将が報告を行い始める。
「皇帝、皇女殿下、誠に申し訳ないことでありますが、今だリューネブルクを捕縛することが出来ておりません。偏に我ら憲兵隊、警察等の失態に御座います」

ケスラーが非常に済まない表情をしながら、報告を行うが、その言葉を聞きながらフリードリヒ4世もテレーゼも不快感や嫌悪感を見せる事もなく、ケスラー達を慰労する。

「ケスラー達は良くやってくれている。リューネブルクは流石ローゼンリッター連隊長で有っただけあり、一筋縄では行かない男じゃ。尚一相の努力をしてくれればそれでよい」
「御意」

ケスラー達はフリードリヒ4世の言葉に安堵の顔を見せる。
フリードリヒ4世は続いてイゼルローンツヴァイについて説明を求める。
「ケスラー、イゼルローンツヴァイはどの様なじょうたいじゃ?」

「はっ、現在、イゼルローンツヴァイ、ブリーシンガルの首飾り共に485年に完成予定で急ピッチで建造が進んでおります」

「ふむ、イゼルローンツヴァイの細評はどの様なものじゃ?」
「はっ、ツヴァイはイゼルローン要塞と対になる形で設置されております。直径60km、表面が流体金属層で覆われる点はイゼルローン要塞と同じですが、質量がイゼルローン要塞60兆トンに対してツヴァイは100兆トンと40兆トンの増加となっています」

その言葉を聞いて、ツヴァイ建設を主張したテレーゼとの話を思い出したのかフリードリヒ4世は笑みをうかべ、テレーゼは計算道理だと納得した顔で頷いている。

「流石に重くなったか」
「御意、材質が材質でありますので」
フリードリヒ4世とケスラーの話を聞いていた、テレーゼが始めて口を開いた。

「其処はそれ、計算道理ね。材質もそうだけど予算が格段に違うわけだし、お爺様の時代のリューデリッツ伯爵が作ったときとは技術も30年の差があるしね」

「殿下ご命令の秘密研究所の成果と言えましょう」
「まあ、人材を集めて貰ったのは、グリンメルスハウゼンやケスラーのお陰ですから」
「いえいえ、殿下のご命令が無ければ、あたら人材を無駄にするところで御座いました」

賞められて多少こっ恥ずかしいテレーゼであった。

「しかし、ブリーシンガルの首
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