暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十八話 隣りにいる人   ★
[6/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 念のため、高ランク宝具の使用はしばらくやめておいた方がいいだろう。

 それにしても今までに感じた事のない吸血衝動はなんだったのだろうか。
 真祖は最も優れた時期に活動するために幼年期は眠って過ごすというが、それだけではないとしたら……
 これは考えても答えは出ないか。

 自身の状況を把握していると

「士郎君はもう大丈夫なの?」
「ああ、十全とはいかないけど、大丈夫だ」
「でも昨日みたいに急に倒れたりしたら」
「昨日のアレはジュエルシードの魔力とぶつかり合ったせいで身体を巡っている魔力が少し乱れただけだから」
「それって大丈夫なの?」
「まだ無理は出来ないが、落ち着いてる」

 と酷く心配されたが、俺の言葉に安堵のため息を吐く。

 その時、フェイトが何か思いついたように

「士郎が早く良くなるように出来ることってない?」

 と俺を見つめる。
 フェイトの言葉になのはも

「そうだよ。私たちなんでも協力するよ」

 顔を近づけ、俺を見つめる。

 フェイトとなのはの言葉に半ば無意識に考えを巡らせる。
 一番手っ取り早い回復とすれば何らかの形で魔力を得ることだろう。

 前回の戦闘の時にアイアスにゲイ・ボルクとかなりの魔力を消費している。
 特にアイアスは投影後に無理やり魔力を流し込むという無茶をしている。
 現状、魔力も完全には回復できていない。

 俺が魔力を得るにはいくつか方法がある。

 まず第一案は吸血行為。

 しかしこれはあまり気が進まない。
 勿論血を飲んだことがないわけじゃないが、可能な限り避けるべきだ。
 アルトに何度も注意されたことだが血を飲めば飲むほど血に溺れ、最終的には堕ちてしまう。
 特に昨晩の今までと違う吸血衝動の事もある。

 それにしても死徒と真祖の混血であるアルトが死徒としての俺の親という事もあってか、他の死徒と違うところが多い。
 まず普通の死徒のように遺伝情報の崩壊はほとんど起きることはない。
 さらに吸血衝動は『全て遠き理想郷(アヴァロン)』によって抑えられるのでアルトに比べればはるかに抑えやすい。

 「死徒っていうより、真祖もどきみたいね」
 とは死神と共にいた白い真祖の姫君に言われたことだ。
 聖堂教会からも希少物扱いだった。

 ……なんかまったく関係ないことだな。
 
 ともかく吸血はなしだ。

 第二案は魔力をこもった宝石を飲む。
 これは現状の問題がある。
 宝石が今までの結界や銃弾、生活費などなどでかなり減っている。
 特に魔力が込められた宝石は現在俺が握りしめている赤と黒の宝石を除けば、あとわずかなので念のためとっておきたい。

 「宝石魔術はお金がかかる」
 と遠坂が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ