暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
番外編 名門袁家のお嬢様と黄巾の乱
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の前で組んで、心の底から安心しましたわ。

正宗様がお強いのは承知していますけど、心配で眠れない日が何度もありましたわ。

その心配からやっと解放されますのね。

「洛陽に戻ったら、劉正礼は陛下から褒美を貰うことになるじゃろう。それで、少し早いかもしれないが、劉正礼と御主の婚礼を執り行なおうと思っておる。揚羽の婚礼は御主の婚礼の数日後じゃ。既に、劉家、袁家、司馬家の者達とは内々に応諾をいただいておる。御主の気持ちは一応聞いておきたい」

私は何進様の言葉に心臓の動悸が止まりませんわ。

「まさかと思うが嫌なのか?」

何進様は私が黙っていたので、拒否している思っているようでしたわ。

「そ、そんなことあるわけがないじゃありませんの!」

私は椅子から立ち上がり、大声で何進様の言葉を否定しましたわ。

なんで、私が正宗様との婚礼を拒否しなくちゃいけませんの!

「ああ、そうか・・・・・・。そんなに恐い顔をせんでもいいではないか・・・・・・」

何進様は私の剣幕に引いていましたわ。

「やっと、正宗様と正式に結ばれますのね・・・・・・。オホホホホホ――――――、この日をどんなに待ちわびたことでしょう」

私は心が高揚して、何進様の前にも関わらず高笑いをしてしまいましたわ。

「ところで、麗羽。初夜の作法は心得ておるのか? 最初が肝心と思うぞ。もし、粗相をしては劉正礼に嫌われるかもしれぬ」

何進様は意地の悪いニヤケ顔で言いました。

「オホホホホ、この私、それくらい知っていますことよ」

私は顔が灼けるように熱いを手で扇ぎながら、平静を装いました。

新婚初夜・・・・・・。

密かに手に入れた本で勉強をしていますが・・・・・・自信がありませんわ。

「くく、麗羽は愛いのう。同じ女として、御主に教授してやらんでもないぞ」

「えっ! 本当ですの」

私はつい何進様の悪魔の囁きに耳を貸してしまいましたわ。

「何進様、見返りは何でしょう?」

私は不安気な表情で何進様に尋ねました。

「そうじゃの・・・・・・。御主は私の娘みたいな存在じゃ。そう値の張るものは要らぬ。初夜の結果をこっそり教えてくれぬか?」

何進様は冒頭心温まる言葉で私を感動させましたが、終わりは最悪の言葉でしたわ。

この人、頭がおかしいんじゃありませんの?

「なっ! なんで私がそんなことを話さなくちゃいけませんの」

私は顔を紅潮して何進様に抗議しましたわ。

「そんなに怒ることもないではないか・・・・・・。私はこの年になっても良い伴侶に巡り会って居らぬのじゃ。哀れな妾に潤いを与えてくれても良かろう。うううう」

何進様は急に泣き崩れて、目の端を絹の布で拭いましたわ。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ