第十六話 プールと海その三
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「結構試合が流れるけれどな」
「そうなのかよ」
「?雨野は」
「ソフトバンクだから関係ないんだよ」
こう妹に言う兄だった。
「それはな」
「そうか。福岡ドームだからな」
「パリーグドーム球場多いしな」
福岡だけでなく大阪、埼玉、札幌とだ。ドームでない本拠地球場の方が少ないのがパリーグだ。
だから今もである。
「だから雨野はな」
「だよな。甲子園はドームじゃないからな」
「甲子園がドームになってもな」
「何か違うよな」
「ああ、俺もそう思う」
こう言う兄だった。
「実際のところな」
「だろ?何か違うんだよ」
美優も美優で言う。
「ドーム球場はな」
「甲子園は甲子園だからな」
「だよな。まあ明日はな」
「雨って出てたぜ、天気予報だと」
「そうか。じゃあ阪神明日ゲームなしだな」
「そうみたいだな」
「じゃあゲームやるか」
今しているゲームだ。そのゲームをしてだった。
美優はその日の夜を過ごした。そして次の日学校でそのことを朝自分のクラスで来てくれた四人に話した。
今実際に窓の外は雨だ。その雨を見ながら言うのだった。
「雨だから野球ないけれどな」
「それでもなのね」
「ああ、ゲームで楽しむよ」
野球をだと琴乃に返す。
「そうするよ、今日も」
「そうよね。野球は試合でなくてもね」
琴乃も美優に応えて言う。
「楽しめるからね」
「だろ?だから今日もな」
「ゲームするのね」
「ゲームだと阪神も打ちまくって勝てるからな」
だからだというのだ。
「やるよ。今日もな」
「打ちまくる阪神って」
それについて言うのは彩夏だった。
「何か阪神じゃないみたいね」
「ああ、彩夏ちゃんもそう思うよな」
「だって打たないから」
このことは最早伝統になっている。
「阪神って」
「ダイナマイト打線っていうけれどな」
「けれど打たない時代の方が長いでしょ」
「それも圧倒的にな」
「だったらね。やっぱり阪神って」
「打たないよな」
「そういうイメージ強いよ」
彩夏も言うのだった。
「どうしてもね。ただね」
「藤村とバース入れてるからな」
「それだと違うわよね」
「ああ、違うよ」
こう言うのだった。
「本当にな、強いぜ」
「その二人は私も知ってるけれど」
「ネットで検索してゲームでのデータ調べてな」
それで入れたことを琴乃にも話す。
「作ってみたんだよ」
「で、入れてみたら」
「三番バース、四番藤村な」
「バースが四番じゃないの」
「それ実際打順組もうとしたんだよ」
美優もそうしようとしたのだ。
「けれどそこでたまたまゲーム見てた親父に言われたんだよ」
「止められたの」
「ああ、バースは三番でな」
そしてだとい
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