第十四話 成果その十二
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「作家のこうした話も知ると勉強に興味が出るきっかけにもなるから調べるのも面白いよ」
「確かに。教科書だけじゃね」
「額面通りで面白くないし」
「碌でもない話にしても」
「それでもね」
生徒達も鴎外に興味が生まれたのは確かだった。そしてそれは琴乃も同じで部活の後の下校の時に里香に話したのだった。この時も五人横に並んでいる。
そして話を聞いた里香もこんなことを言った。
「脚気って死ぬ病気だから」
「それであの二つの戦争でもなのね」
「大勢の人が死んだのよ」
「白い御飯jだけじゃなのね」
「そうよ。死ぬのよ」
死に至る病だというのだ。
「だから気をつけないといけないから」
「そうなのね」
「琴乃ちゃんも白い御飯好きよね」
「嫌いな人いるの?」
琴乃は怪訝な顔になって里香に問い返した。
「白い御飯を嫌いな人って」
「日本人ならよね」
「うん、いないでしょ」
「勿論私も好きよ」
それは里香もである、だから言うのだった。
「それはね。ただね」
「白い御飯だけだと」
「そうよ。脚気になるのよ」
「白い御飯って怖いのね」
「だけだとね」
白米だけ、だというのだ。
「おかずも食べないとね」
「おかずよね」
「そう、おかずもちゃんと食べないと」
白米だけでは脚気になる、そういうことだった。
それで里香も言うのだった。
「栄養のバランスが悪いからね」
「ううん、おかずもなの」
「琴乃ちゃんおかずも食べてるわよね」
「ちゃんとね」
琴乃もこう答える。
「お母さんにいつも御飯とおかずはバランスよく食べろって言われてるの」
「そうよね、やっぱりね」
「おかずを食べろってのはそういうことね」
「そう、栄養を考えてなのよ」
「ううん、今までしっかりと考えてこなかったけれど」
栄養のことはだというのだ。
「これからはね」
「考えてね、琴乃ちゃんも」
「うん、そうするわ」
「大切なのはビタミンなの」
それがだというのだ。
「それが大事だからね」
「あとカルシウムもよね」
「そうよ」
勿論それもだった。
「とにかくどんな栄養もバランスよくよ」
「そうしないと脚気になったり」
「他の病気になったりするから」
だからだというのだ。
「注意してね」
「ええ、わかったわ」
「後はね」
「後は?」
「沢山食べることね」
このことも大事だというのだ。
「太り過ぎも駄目だけれど」
「沢山食べないと」
「いざという時に力が出ないから」
「うん、そうよね」
「だから食べてね」
「食べ過ぎは駄目よね」
「程々に一杯ね
ここでこう言った里香だった。
「食べる量はね」
「程々に一杯なの」
「満腹してもはちきれそうにはならない」
具体的
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