第十三話 テストの結果その四
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「楽に作れて力が出るっていったら」
「雑炊?」
「それかおうどん?」
「オートミールとかね」
「そういうのかしら」
「雑炊ね。それだったら」
琴乃は雑炊と聞いてこう言った。
「卵と鶏肉、野菜色々ね」
「あっ、結構時間かかりそう」
「せめて残りものがあれば別だけれど」
「雑炊は駄目ね」
「そっちは」
「おうどんだと冷凍うどんがあるけれどね」
琴乃はうどんはこれでいいと述べた。
「あれだとお湯で茹でて終わりよ」
「おつゆの中に入れてね」
「それで」
「おうどんってすぐに食べられて身体も温まるし」
皆で話していく。
「いい感じよね」
「それじゃあね」
「おうどんならね」
「いいわよね」
琴乃は数学の勉強の仕方だけでなく夜食の話もした。夜食については家に帰ってからも話をするのだった。
母は琴乃の部屋に入って机に向かっている娘にこう言ったのだった。
「夜食何がいいの?」
「自分で作るから」
琴乃は勉強しながら母に答えた。
「気を使わなくていいから」
「いいわよ、特に」
「気を使わなくていいのね」
「ええ。おうどんにしようかしら」
ここでこう言った琴乃だった、母にもこう言ったのである。
「ここはね」
「おうどん?」
「そう、おうどんでどうかしら」
「それなら冷凍うどんがあるけれど」
「あっ、丁度いいわね」
クラスメイト達とその話をしているところだったのでこう頷けた。
「それじゃあ」
「お鍋にお湯を用意しておくからね」
母はこうも言ってきた。
「だからね」
「茹でるだけね」
「そう、それだけだから」
「おつゆは自分で作るから」
琴乃はこうも言った。
「お湯に粉末スープとね」
「それとよね」
「つゆだしとお醤油入れるだけだからね」
それでできるものだった。
「みりんも入れて」
「相変わらず凝ってるわね」
「凝ったら駄目よね」
琴乃は勉強しながら苦笑いにもなった。
「それって」
「まあそれはね」
「勉強しないといけないから」
「最近こつこつやってるけれどね」
「そう。テスト勉強はね」
それはどうかというのだ。
「じっくりしてその分ね」
「夜食は手早く」
「そうよ。手早く出来て身体によくて」
母も夜食の条件を話していく。
「それで身体が温まる」
「そういった条件が必要よ」
「そういうことよ。だからここはね」
「凝らないで」
「そう、おつゆもお湯におうどんのおつゆと粉末だけを入れてね」
みりんや醤油は省くというのだ。
「冷凍うどんはすぐに出来るから」
「それじゃあ簡単にして」
「お葱は切ってるから」
これは母が用意したというのだ。
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