第十二話 来てくれた人その六
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「そうしないと駄目って言ってるの」
「毎日泥酔になるまで飲んだら」
「駄目って言われてるわ」
「成程、そうなのね」
「実際には難しいと思うけれど」
「神社にいたらね」
ここでも神社の娘として話す景子だった。
「お酒頂くこと多いし御神酒としてね」
「飲むのね」
「そう、いつも飲むから」
「だから結構気をつけないと駄目ね」
「そうしてね。沢山飲んでもいいけれど」
「毎日飲むのなら少しずつね」
「そうしないと駄目ね」
景子は里香と話して納得した。そうした話をしながらだった。
八条神社のサイトのチェックをしていた。その募集の文章は景子から見ても非常に満足のいくものだった。
それでチェックの後で彼女は五人で里香の部屋のベッドの傍に車座で座りながらお茶を飲んで笑顔で言った。
「あれなら皆見て不愉快に思わないわね」
「そう思うわ」
里香も笑顔で応える。今飲んでいるお茶は中国風の薬膳茶だ。
そのお茶を飲みながらこう言うのだ。
「誰か来てくれる可能性があるわ」
「可能性なのね」
「募集しても来ない場合ってあるから」
「そうなのよね。アルバイトの巫女さんの募集も」
景子はここでも自分の家と八条神社のことから言う。
「それでもね」
「来ない場合もあるわよね」
「すぐに人数分の申し込みがある時もあれば」
「そうでない時もあるわよね」
「それはまちまちなの」
そうだというのだ。
「巫女さんの服って人気があるけれど」
「それでもなのね」
「実は神社ってバイト料は高くないの」
景子は少し苦笑いになってこのことを話した。
「神様にお仕えしているお仕事だからね」
「だからよね」
「そうなの。それに結構ハードだし」
仕事自体も結構きついというのだ。
「雑用を次から次にだから」
「じゃあ巫女さんの服を着てても」
「結構大変なのよ」
「そうなのね」
「神事は専門の人がやるけれどね」
その辺りはアルバイトと分けられているというのだ。
「それでもお掃除なり参拝の方の応対なりお守りの販売の受付とか」
「多いわね、本当に」
「やることも多いし大変よ」
「そうなのね」
「そう、本当に結構忙しいから」
景子はこのことを四人に話す。
「来てくれない時は本当に集まらないのよ」
「大変ね」
「そうなの、大変よ」
まさにそうだというのだ。
「夏なんか暑い服だし」
「確かにな。前着させてもらった時に思ったけれどな」
美優は五人が出会った頃のことを話す。
「春はいいけれどな」
「夏は、よね」
「暑いよな」
「薄い生地の服を着るけれどね」
だがそれでもだというのだ。
「足はくるぶしまで全部覆うし」
「上もな」
「袖も長くて生地も多いから」
だからだとい
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